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火の手

「お願いがあります!あなたにしかできない。一緒に手伝ってくれますか?」

「私にお願い…?」

「この状況を一発逆転できる方法です。でも、あなたの呪いを使います。なのであなたの協力が、必要なんです!」

「……剣崎さん達はなんで…なんでそこまで名前も知らない人の為に動けるんですか…」

「?どういうこと?」

「私のときもそうでした。私はもういいと言ったのにあなたは私を連れ出した、気にかけた、呪いのことを言ってもかっこいいと言った。なんでそこまで…」

「……なんでだろう?」

「だって呪いを持って生まれた人を普通は軽蔑する人が多い。中には殺す人もいる。なのに、なのに…なんでそこまで…」

「なんだそんなこと?簡単だよ。理由は俺が助けなかった、それで誰かが酷い目に遭うのがもう嫌だから。」

「…え?」

「だから、せめて俺が救える人は救いたい。そしてその人と話がしたい。色々なことをしてみたいんだだから、君を助けた。こんな感じかな?」

そこでアリアはなぜか自分の記憶がフラッシュバックしてきた



アリアはとある小さい村で生まれた。

呪いを持った状態で。

しかし彼女は普通の呪いを持っているだけではなかった

彼女には双子の姉が居たのだ

しかも同じく【触れたものが燃えてそれが壊れるまで燃え続ける呪い】を持っていた。

そこで彼女達の母親は彼女達に特別なガントレットをプレゼントした。

「ふたりともいい?このガントレットはあなたたちをまもるものなのだからぜったいにぬいだらだめなのわかった?」

「「うん!わかった!」」

このガントレットは炎が通らない鱗を持つレッドクロコダイルの素材が使われていた


「ねえねえアリアちゃん!あそぼうよ!」

「うん!いいよ!」

アリアはその村で人気者だった、友達だってたくさんいた

しかし姉は、自分が呪いを持っていること、呪いがどんな物なのかを知っていた。そのため姉は部屋からあまり出てこなかった。

しかし彼女は姉のことが大好きだった

「おねえちゃん!いっしょにおはなししようよ〜」

「うん!いいよ!なにはなすの?」

「えーとね、えーとね、きょうともだちとね……」

姉とは部屋の中でしか話さなかったがアリアにとっていちばんかけがえの無い時間だった


しかし、素敵な時間は突然終わることになった

「アリアちゃん!きょうはなにする?」

「きょうはね……」

彼女はいつものように友達と遊んでいた。

しかし、

「こら!◯◯!アリアちゃんとは遊んじゃ駄目っていってるでしょ!!」

「え〜なんで?」

「あの子はね呪いなの。あなたにも呪いが移るなんてことがあったら大変よ!」

「なにそれ〜?」

「とにかくあの子には関わっちゃ駄目なの!」

「なーんーでー!もっとアリアちゃんと遊びたい!」

すると◯◯の母親はアリアに近づいて来た

「アリアちゃん。」

「?」

『バチン!』と音が出るほどの力でアリアの頬を叩いた。

「二度とウチの子に近づかないで!気持ち悪い呪い子が!!」

「おかあさん!なにしてるの!?」

「うるさいわね!!」

そう言って母親はその子の頬も叩いた。

「うわーーーーん!!!おかあさんがぶった!!」

「ほら、帰るわよ!」

そういい◯◯の母親は半ば強引に◯◯を引いていった

アリアはただ唖然としていた

『なんでわたしはたたかれた?』

『なんで◯◯ちゃんもたたかれた?』

『なんでのろいがあったらいやがられるの?』

なんで?なんで?という疑問がたくさん生まれてきた

その後わけもわからず泣きながら家に帰り着いた

そして母に聞いた

『おかあさん、なんで…なんでわたしはのろいなの?なんでみんなとはちがうの?』

泣きながら母に問いをぶつけた。

「……ッ!」

母はアリアに抱きついてこう答えた

「おかあさんにもね…わからないの…ごめんね…ごめんね…ごめんね……」

「なんで…わからないよ…なんで…わたしなの?

わかんない!!」

ここでアリアは人生で最大の過ちを犯した

ガントレットを脱いでしまったのだ

「わかんない…わかんないよ!!!!」

アリアの『わからない』が怒りになってしまった。

呪いの『暴走』が始まった

アリアの【触れたものが燃えてそれが壊れるまで燃え続ける呪い】の条件が緩くなった。

アリアの手からとんでもない勢いで炎が噴き出した

すぐにアリアの周りを火の手が覆った

「なにこれ…怖いよ…」

アリアが恐怖でうずくまってしまった

「アリア!待っててね今行くから!!」

「おかあさん…!」

家が炎に包まれ始めた。

「おかあさん!なにこれ!」

「おねえちゃん!たすけて…」

恐怖で私は気絶してしまった


「…リア!アリア!おきて!」

「おかあ、さん?」

「よかった。おきた…」

目を開けた先の光景は今でも忘れない

そこには村は無かった。そこには燃えた木の破片と何人かの身体が焼け焦げた死体があった

そこには◯◯ちゃんもあった

そしてその前には村の人達が剣やクワを持っている

「いい?アリアちゃんはいまからおねえちゃんといっしょにいろいろなことをするの、だから、たのしんでね」

「どういうこと?」

「アリアちゃんはねおねえちゃんといっしょにここからはなれるの、わかった?」

「おかあさんは?」

「……あとからついていくわ。おねえちゃんとさきにいっててね!」

「じゃあおねえちゃん、まかせたよ!」

「……うん!」

そして私は泣いているおねえちゃんに手を引かれながらその場を離れた

おかあさんは帰ってこなかった

その後おねえちゃんと一緒に色々な国を回った

おねえちゃんはいつも私を撫でてくれた

それはガントレット越しでも伝わる愛情だと分かった

しかし、そんな日も終わった。

おねえちゃんと村を離れてから三年ほど経ったある日だった。私の八歳の誕生日の日おねえちゃんはお金を残して姿を消した。

そして私の心は壊れてしまった。


でもこの二人はそんな私を助けようとしてくれた

きっと私の事情は知らない。それでも助けてくれた

でもこの人達は私の事情を知っても助けてくれる

なぜかそう感じた

この人達は同じなんだ。私と同じように心が壊れたことがあったんだろう。そう感じた。

それでも乗り越えて今生きている

そんな気がした。

今までの自分の罪を滅ぼしたいわけではない。

これが偽善ということもわかってる。

でも

『この人の優しさに応えてあげたい』

そう思ってしまった。

「剣崎さん。」

「ん?」

「私の呪い使えるんですね?人の役に立てるんですね?」

「うん!」

「だったら私は…あなた達を導く灯火になりたい!」

涙を流しながらそう答えた

「それって!」

「このロスト・クリメイト・アリアあなた達に加勢します!」

「やったーー!!!!」

「剣崎くんやったね!」

「で、私は具体的にはなにをすれば?」

「アリアさんにはライターになってもらいます!」

「「ん?」」

「そして、『モード変更』!で、ユウト!これ使って!」

剣崎はユウトに魔剣を投げた

「これって、双剣モード?」

「さあ!反撃開始だ!」

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