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第4話 ドラゴンホーム

あけましておめでとうございます。


本年初投稿です宜しくお願いします。

「おい。小娘。小娘よ」


「ん……くぅ……」


誰かがサクラを呼んでいる。


(あれ?私さっきまで起きてたのに……)


「おい。小娘よ。起きないか」


「ん。誰?」


「おお。やっと起きたのか。小娘よ。どうやってここまで来た」


「え?どうって門から?」


「小娘よ。門とは何ぞ?ここは何処か分かってるのか?それにこちらを見て話をせよ」


「あっえっと杖、杖っと……あった」


サクラは白杖を掴むと【ホーリーアーチ】をオンにした。


「小娘よ。我の前で魔法を使うとはいい度胸だな」


(うっ何……この鳥肌が立つような感じ……)


声の主のスキル【威圧】である事は今のサクラには分からなかったが殺気を感じ取ることが出来た。


「ちっ違うんです!誤解です!私目が見えなくて……それで周りを把握するのにこの魔法使えるようにしてもらって……それで……えっと……」


「ほおう。目が見えないのか…それではわれの姿も見えないということだな」


声の主の殺気が止んだ。


「はい。すいません…」


「小娘よ。使えるようにしてもらったと言っておったが誰にしてもらったのだ?」


「あーパトっていう人に…異世界の案内人とか言ってました…」


「何?パトだと?」


「えっ?お知り合いですか?」


「知るも何もパトはこの世界の種族の頂点に立つ種族たちの1つ。天使の1人だ。あやつめここに小娘を送ったのはわざとか…」


声の主は呆れ気味の声でそう言った。


「小娘よ。名はなんという」


「カンノ・サクラです」


「カンノが名か」


「いえ!名前はサクラです」


「姓が初めに来るとは面白い。東の大陸のもののようだな。ガハハハハ」


「そんなに面白いですかね…あなたの名前は…なんですか?ホーリーアーチでも姿が捉えきれないんですが…」


「ガハハ。それは我のレアスキル【魔素妨害】のせいだな。無意識で発動するから切ることが出来んのだ…。我の名はカガミラージュ・ロウである」


「ロウさんですね。分かりました」


「良い良い。我のことはカガラと呼ぶが良い」


「じゃ…じゃあカガラさんで…」


「ガハハ。遠慮深いのだの。そうじゃな我の姿を知りたくばそこのちっちゃいのをホーリーアーチで見てみるがいいぞ」


(そこと言われても…あっこれかな?)


ホーリーアーチの索敵範囲を少し広げて、カガラが言っているものを見る。


(えっと…サイズは子犬ほど…この時点で人間ではないな…なんだろう色んな動物触ってきたからだいたい予想つきそうだけど…知らないフォルム)


「触ってみても良いぞ」


(なんかこういう罰ゲームテレビでしてるって聞いたなぁ…基本ラジオ感覚で聞いてるから興味はなかったけど……)


サクラは恐る恐る小さい動物に触れる。


ベロン。


「ひゃっ舐められた…」


サクラは尻餅をついた。


「キューン。キャキャ?」


鳴き方は甘える犬のようだ。


「なーに。噛みつきはせぬさ。昨日生まれたばっかりの我の子供よ」


「カガラさんメスだったんですか?」


「ガハハ。我の種族は両性である。1人で子供を作れるのだよ」


(よし。もっかいチャレンジだ!)


サクラは再び触ろうとする。


しかし小動物は自分からサクラに近づいて膝に顔を擦り付けた。


「おぉ!可愛いぃ…」


サクラ可愛さにノックアウト。


改めて触れてみると表面は鱗のようなものに覆われて、滑らかかつある程度硬いプラスチックのような触り凝ち。


背中には羽のようなものが片翼だけ生えている。


角はまだ幼いのか柔らかい爪のような触り心地だ。


さらに尻尾もあり、先端にはダイヤ状の硬いものがついている。


(えっと…この子って…)


「カガラさん…」


「ん?何ぞ?」


「質問していいですか?」


「あぁ」


「空は飛べますか?」


「あぁ」


「……それじゃ火は吐けますか??」


「あぁ種族スキル【ブレス】で火だけではなく氷や風まで吐けるぞ」


「…………じゃあ……勇者さんなんかと戦ったご経験は……?」


「勇者?あぁ我を討伐しに来た人間のことか?いやはやあやつらにはまいったぞ。ユニークスキル【ドラゴンスレイヤー】なんてものを覚えてきてのぉ。さらには【竜殺しの魔剣】と【竜撃魔法】何てものも使ってきてのぉ。あと1歩で負ける所だったぞ」


(それでも勝ったんかい…てか思いっきり、ドラゴンって言っちゃてるよ…このドラゴン天然さん…)


「それで答えは出たのか?」


「ドラゴンですよね?」


「あー惜しい…後ちょっとじゃったなぁ」


「へ?何か違うんですか?」


「こらこら我をそこらのドラゴンなんかと一緒にするではない。我は鏡輝龍きょうきりゅうカガミラージュ・ロウ。世界最高種、法龍ロウドラゴンの一体であるぞ」


「……はぁ……?」


「なんだその間抜けな声は?せっかく我が名乗りをしてやったと言うのに」


「私食べられるんですか?」


「食べぬは我は人食はもうやめたのじゃ」


(昔してたのかよ…)


「じゃあ殺されるんですか?」


「せぬ。小娘を殺したらパトに何を言われるか分かったものではないからの」


「じゃあ何するんですか…」


「そう怯えるな。食べないし、殺さないし、辱めを受けさすつもりもない。恐らくパトはこの世界のことを教えるために我のところにそなたを送ったのであろう……全く」


「それでは何を…」


「タダで教えてやる気もない癪だからの…しかし条件付きならパトのいうことを聞いてやろう」


「だから何を……」


「ガハハ。何難しいことではないその子が独り立ちするまでの間、そなたには一緒に暮らしてもらい、世話や喋りを教えてやってほしい」


「はぁ…私の言葉でいいんですか?」


「あぁ小娘…サクラの言葉はパトのお陰で自動翻訳されておるからの問題は無いだろう」


「えっと…断ったら…」


「そうじゃのぉ。今我がいるところは洞窟であるが一歩外に出ると人間であれば数分で凍りついてしまう凍てつく大陸だ」


「……」


「運良くその地帯を抜けられたとしても東は海獣が多く住む海域が広がる。西は獰猛な魔物が行き交う深い森。南は水にありつくことが出来るかと言った獄炎の火山地帯。北には人間達の集落があるが信教だか何かの儀式をやっていて、余所者を生贄にするって噂があるが…まあ好きにするがいい」


「ここで働かさせていただきます」


サクラの見事な土下座であった。


「サクラよ。キャラ崩壊してるがいいんだな?」


「はい。このままで行かせてもらいます」


「そうか…ではまずは…」


最強龍と盲目少女の生活が始まるのであった。

セリフが大半を占めるのが私の書き方なんですが見にくかったらごめんなさい…それでもいいよって方は読んでくださると嬉しいです!


次回もよろしくお願いします(*´∀`*)

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