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第2話 王様の元気スープ
数日後、今度は王宮から緊急の招集がかかった。
「聖女様、王様が急病です!すぐに治癒の奇跡を!」
「あら、ちょうどいいわ。新しく作った『王様の元気スープ』を試してもらえるじゃない」
エミリアは大きな鍋を抱えて王宮に現れた。
医師団は呆然と彼女を見つめた。
「聖女様、奇跡をお願いします!料理ではなく!」
「でもこのスープには、私の治癒魔法を込めた特別なハーブが入っているのよ。飲めばたちまち元気になるはず」
半信半疑ながらも、王様はスープを一口飲んだ。
すると、たちまち顔色がよくなり、ベッドから飛び起きた。
「なんてこった!これは奇跡だ!エミリア、君は最高の聖女だ!」
「いえいえ、ただの料理好きですから」
エミリアは照れくさそうにほほ笑んだ。
エミリアの料理好きは次第に王国中に知れ渡り、彼女の厨房はいつも人でにぎわった。




