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分かられちゃうんじゃないの!
剣術授業初日。
一通り授業が終わり、先生が一人一人コメントをつけて回っていた。
青空。
喧騒。
微風。
試験会場だった芝生のグラウンドである。
「オリビアさんは、技術にむらがありますね。試験中の身のこなしは達人のものでした」
「先生、実はこの指輪は呪われていて、私を騎士にしようと目論んでいるのです。私の体を操ることさえ出来るのです」
「ふむ。むらのある技術を、自己暗示で制御しようとしているのですね」
「……いえ、そういう高度な技でなくて……」
「ご両親から、学校に『変わったごっこ遊びをするくせはあるが、騎士にあこがれる真摯な子だ』と、お手紙が届いている」
「なんてことなの」
「あの技術を見ればよほど真摯に剣術に打ち込んで来たのは分かる」
「分かっちゃいますか……」
……分かっちゃうと思います。




