第22話 来客
佐々木 沙羅side
「いつ行くんだ?」
「明明後日でいいんじゃない?ねむちゃんも準備はいるだろうし...。」
「あ!沙羅!ねむさんって水着持ってそうだった?」
「うーん......ない...と思うよ?急にどうしたの?」
唐突に水着の話をする陽花。いつの間にかねむちゃん呼びからねむさん呼びに変わっているがなにかあったのだろうか?あ、もちろんねむちゃんがいる時は倉野呼びだけどね?
「じゃあ明日ねむさんの水着買いに行こうぜ!!」
「しょ、そんな急に...大丈夫なのぉ...?」
「大丈夫でしょ。ねむさんはああ見えて優しいからねぇ。」
「由利香は倉野さんの何を知っているというのか...。」
「という訳で買いに行くぞー!」
「「「おぉー!!」」」
「ぉ、ぉぉー...!」
一致団結(?)で決まったねむちゃん水着作戦。早速明日水着を買いに行こうということになってその日は別れた。
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──
「はぇーねむさんってこんなとこに住んでんだなぁ...。」
「ほんとねぇ...。大金持ち?」
「...ぁゎゎ...。どぉしよぉ...。」
「ほぉらシャキッとしなさい菜々!って事で沙羅は案内してね?」
「もちろん!暫くぶりだなぁ...。」
いつもの5人組でねむちゃんのいるマンションに入る。
「おや?貴女は確か倉野さんのお友達でしたね。」
「あ!管理人さん!」
「倉野さんにお会いにいらしたのですか?」
「はい!あ、こちらは私の友達です!」
「そうなんですか。よろしくお願いしますね?」
「「「「は、はい!」」」」
やけに上品なお姉さんに話しかけられたので失礼のないように返す。だってこのマンションの管理人さんだから。
以前、私がここに来た時ちょうどここで会ったお姉さんが管理人さんだったのだ。覚えられていたようでなんか嬉しい...。
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──
──ピンポーン!
「ここがねむさ...んん!倉野の家か...。」
「そうねぇ。倉野さんの家って最上階にあるのね...。」
「...私死んじゃうぅ...。」
「...はぁ。いったい菜々は何を想像してるんだか...。」
──ガチャッ
「あ、ねむちゃ──」
「沙羅様でございますね?」
「え、あ、うん?......」
「「「「「誰?」」」」」
「おや。これは失礼しました。私の名前は黒奈。ねむ様──マスターに仕えておりますメイドです。どうぞ気軽に黒奈とお呼びください。」
「あ、はい。」
出てきたのは黒奈と名乗るメイドさん。ちゃんと黒のメイド服を着ている。
「...せっかくいらっしゃって申し訳ないのですが、現在マスターは非常に深刻な怪我をなされていますのでお会いできません。」
「大怪我してるの!?」
「そ、それって大丈夫なのか!?」
「く、倉野しゃん...。」
「あっ...。」
何か失態を侵したような顔で顔を押さえる黒奈さん。
「どうかしたんですか?」
「いえ。なんでもございません。...では。」
「ちょ!ちょっと待って!!せめて無事な姿だけでも!」
「そうだぜ!断られても入るからな!!」
「ちょっ!そ、それは犯罪だよぅ...。」
「ねむさんの命の危機なんだから当たり前でしょ?」
「ちょっ、ちょっと困ります!」
「ごめんなさい黒奈さん!」
「お邪魔するぜ!」
「あぅ...今度こそ終わりだよぅ....。」
「ごめんねー黒奈さん。」
「...。」
勝手に入ってしまったのは申し訳ないがせめて...せめて無事かどうかだけでも!
──ガチャッ!
「ねむちゃん!」
「「「「しー!」」」」
「...ごめん。」
皆に咎められながらねむちゃんが普段使っているという寝室に踏み入る。
「......すぅ......すぅ......すぅ......。」
規則正しい寝息を立てながら眠っていたのは女神と見間違えるほど美しい女性──ねむちゃんだった。
ただ、頭には包帯が巻かれていて、とても痛々しい。
「「「「っ!」」」」
皆も入ってきて息を止める。普段凛々しいねむちゃんの寝顔である。可愛いとしか言えないだろう。可愛い。




