第24話 作戦会議!
「あー……またやっちゃった……」
学校近くのショッピングセンターのフードコート。私たちはそこで、作戦会議……とは名ばかりにファストフードをつまみながら話していた。
私はチーズのハンバーガー、ゆうりんはフライドポテト、まなちんはシェイクを食べながら(飲みながら)。なんだけど……
まなちんは絶賛、頭を抱えている。何かを後悔している、のかな?
「え?何が?」
私が聞くと、ゆうりんは苦笑いしながら答えてくれた。
「あ、あのね、花蓮ちゃん。真奈ちゃんは怒ると広島弁でまくしたてちゃうの。昔、ゴリゴリの広島弁で喋ってたら、転校してきた子に怖いって言われちゃって。そこから直そうとはしてるんだけど、怒っちゃうとコントロールが効かなくなって、広島弁全開で喋っちゃうみたい」
なるほど、それを悔やんでいると……
「別に、方言だし、いいと思うけど。それにクラスメイトとかは普通に広島弁で喋ってるし、皆広島出身でしょ?怖いとかはないと思うよ?」
私が言うと、
「そういう問題じゃないのよ……コントロール出来なかったこともだし、なにより、敬語はいいって言われてるけど先輩相手にあそこまで言っちゃったことが問題なのよ……」
はあ、とため息をつきながらまなちんが言った。そしてそのままのテンションでシェイクを飲み、またはあ、とため息をついたとき。
「あの、さ……」
頭上から声が聞こえた……って、誰っ!?
勢いよく頭をあげると、私たち三人がいるテーブルの前に、殊乃ちゃんがいた。ゆうりんもまなちんも殊乃ちゃんに気付いてなかったらしく、びっくりした顔で殊乃ちゃんを見ている。
「あ……あの、殊乃さん、こっちどうぞ」
ゆうりんが隣の椅子をぽんぽんと叩くと、殊乃ちゃんはそこに「ありがと」と言いながら腰かけた。
ゆうりんの隣、私の向かい側に座った殊乃ちゃんは躊躇いがちに口を開く。
「あ、あのさ……さっきの話、聞いちゃったんだけど」
さっきの話?あ、あれか。
「さっきの……ってああ、まなちんが怒鳴ったやつ?」
私が聞くと、隣に座っているまなちんが私を小突いて
「ちょっと花蓮!」
と言った。
「そう、それ。瑠奈ちゃんたちは勝負をおりようとしてるんだよね?皆はどうするの?勝手にやるって言ってたけど」
真面目な顔で聞いてくる殊乃ちゃんに、まなちんも真面目な顔で返す。
「何も考えてない!」
…………
「だよね〜………」
わかってた。わかってたよ、思いっきり考え無しって感じだったもんね。
「あー……そっか……」
ほら、殊乃ちゃん、明らかにガッカリしてるよ。
「と、とりあえず殊乃ちゃんもなんか買ってくる?食べながら話そうよ」
私が言うと、「あ、いい?だったらなんか買ってこようかな」と殊乃ちゃんは言い、カバンから出したお財布を片手にお店の方へ行った。
すると、ゆうりんがケータイを取り出し、「あ、悠里もちょっと電話してきますね」とテーブルを立った。
数分後。電話を終えたらしいゆうりんとドーナツとドリンクを持ってきた殊乃ちゃんが戻ってくると、どうするか会議は再開した。
「んー、瑠奈ちゃんたちを説得する方法ってなんかないかな……」
「花蓮、それは無理っぽいけど……」
「でも、みんなでやりたいんだよね?」
白熱する会議のなか、ゆうりんは一人黙ったまま。
「悠里ちゃん、なんか意見ある?」
何も言わないゆうりんに疑問を抱いたのか、殊乃さんが聞くと、ゆうりんは緊張した面持ちでこう言った。
「あ、あの、真奈ちゃん、花蓮ちゃん、殊乃さん。三人とも、悠里の家に泊まりに来ませんか?」
……どういうこと!?




