表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
獄門ループ ―家族が消えた日―  作者: ダダ太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

129/137

異変

ドアを開け、祖母を先に乗せ、

自分も滑り込むように後部座席へ入った。


ドアが閉まる瞬間、

ガラス越しに郁美と目が合う。


その表情は――

笑っているのに、どこか冷たい。


エンジンがかかり、

パトカーがゆっくりと動き出す。


俺は無意識に、強く拳を握っていた。


「よかったの? 彼女」


祖母が心配そうに、

俺の顔を覗き込む。


「うん……」


短く答えて、

俺は視線を車窓の外へ逃がした。


流れていく景色を眺めながら、

胸の奥に沈んだ違和感を、何度もなぞる。


――どうすべきだろうか。


郁美のあの異変。

きっと、獄門が関係している。


そうとしか思えない。


獄門で、何かあったのか?


確かに、文の死は衝撃だった。

あれは誰にとっても、

耐えがたいものだったはずだ。


だが――


その直後の郁美は、

今のようではなかった。


義父と父が対峙していた時も、

彼女はいつもの、

少し自信なさげな郁美だった。


怯えながらも、

ちゃんと“郁美”だった。


明らかに変化があったのは――


獄門を出る直前……

いや、違う。


直後だ。


光の門を抜けた、その瞬間から。


郁美は、どこかおかしくなっている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ