表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
獄門ループ ―家族が消えた日―  作者: ダダ太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

101/114

両腕

「おい!! 待て!! この野郎!!!!」

背後から叩きつけられるような怒声が響いた。

けれど、もう振り返らなかった。


俺たちはなりふり構わず、ただ走った。

息が切れ、足がもつれそうになっても、

止まる理由はどこにもなかった。


――光の門。


一人、また一人と、

吸い込まれるように潜り抜けていく。


次の瞬間。


気づけば俺たちは、四人並んで立っていた。

見慣れたはずの風景――

多摩センターの駅ビルの下。


人の気配。

コンクリートの冷たさ。

現実の音。


……帰ってきた。


帰って来れた。

そして――帰ってきてしまった。


胸の奥に、重たいものが落ちる。

助かったという安堵と、

置いてきたことへの後悔が、

同時に押し寄せてくる。


父の姿が、脳裏を離れない。

あの声も、あの光景も、

何一つ消えてくれない。


俺は、これから……

どうすればいいんだろうか…


ふと気づくと、

郁美が俺の腕をぎゅっと掴んでいた。


「郁美!腕!」


郁美の両腕が元に戻っていた。

そのことにみんなが気づいて

歓喜に湧く最中、


俺は自分の腕が、

異様なほどの力で

掴まれていることに気づいた。


そして――


郁美の様子が少しおかしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ