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9/11

ケーキを食べ終わると良い時間になり私達は映画館へと戻った

中に入り周りを見渡すとさすが今話題の映画と言うのと日曜日との事もあって人は多め

特にカップルの割合が多かった



やっぱりカップル多いなー

普段水曜のレディースデイしか来ないからあんまり気にしなかったけど

映画ってデートにもってこいだもんね

みんな来るか

デートね…



私はいつもなら居るはずの無い隣に居る男の人をチラッと見る



私と達也さんもカップルに見えたりするのかな?

って見えるわけないよねー

誰も私達を見て彼氏彼女の関係って思い浮かばないよねー

・・・でも一人だけでもそう見える人が居たらいいな



そんな夢を思いながらボーっと達也さんを見ていると

達也さんが私の視線に気がついた

それに私は少しびっくりするも

達也さんは直ぐにニコッと笑ってくれた




「楽しみだね」



「そっ…そうですね」

あーカッコイイ

あーカッコイイ

かっこ良すぎるよこの人

こんなイケメンと付き合える様な可愛い子になりたいよ

まあ無理だけどね



あー彼氏欲しくなってきた

めちゃめちゃ欲しくなってきた

いいなーいいなー

あのカップルもあそこのカップルも羨ましいなー

達也さんみたいなイケメンじゃなくて全然いいから

私の事を好きって言ってくれる彼氏が欲しい!!



そんな欲望まみれの僻みを抱えていると直ぐに映画は始まっていった






・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・






「面白かったですね!!」



「うんそうだね

話題になるだけの事はあったね」

上映が終わり満足感に満ちながら出て行く私と達也さん

映画はとてもとても良いお話でした

泣いてしまうほどに

だがしかし!!

私は静かに泣いてちゃんとクレジットに入る3分前に泣き止み

達也さんにバレないようにやり過ごしましたよ!!

イェス!!ミッションクリア!!




「ホントに感動的でしたね

DVDが出たら借りてまた見たいぐらいでしたよ!!」



「俺もさすがにウルッと来て心暖みたいに泣きそうになったよ」



「え」

今なんて言った?

達也さんは今なんて言いました!?




「ん?どうかした?」



「私…泣いてましたか?」



「え?泣いてたよね?」

隠せてたと思ってたのに!!

見られてたとはショック…




「…はい少し」



「もしかして泣き顔見られたくなかった?」



「まあ…」

だってまだ可愛い子が泣いてるならまだしも

残念な人が泣くと残念さが増すじゃないですか

それになんか見られるの恥ずかしいじゃないですか




「そうなのか

ごめん見ちゃって

でも隠すことなんてないと思うよ

可愛かったよ」



「いいですよ

そんなに気を使わなくても…」



「気なんか使ってない

本当の事だよ」

この方は女慣れしてますね

それか優しいだけなのか

はたまた口が上手いのか

どちらにせよお世辞でも褒められると恥ずかしい

普段褒められないから更に恥ずかしさが増す増す

あー絶対に今顔赤いですよ私



ここは私が話を変えましょう!!

それにもう映画も見終わって良い時間ですからね

こんなイケメンともおさらばですよ

なんだかシンデレラ気分ですね




「あの達也さん

今日は本当にありがとうございました

お会いできてお話も出来て本当に良かったです」

まさかこんなイケメンとお話出来るなんて

模擬デートみたいな事が出来るなんて思わなかった

良い冥土の土産が出来ましたよ

まあその前に今度友達に自慢しよう




「俺も今日1日楽しかったよ

心暖に会えて良かった」

嘘と分かっていても嬉しい

いやこれだけは騙されておこう

もう会うこともないんだしこのまま騙されておけば

私の中だけは真実になるじゃないですか

ラッキーデイですね



あーこう言うのいいですね

帰ったらダイエット始めよう

恋がしたいもん

誰かに好きって言ってもらえるようになりたい

今回はちょっと本気です

それも達也さんのお陰です

達也さんに会えて本当に良かったな

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