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神蝕のOctahedron  作者: あさなぎ とわ


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第1話

X(旧Twitter)ヤッテマス

@towachi315

僕の名前は御統(みすまる) 響(ひびき)。高校2年生の平凡な学生だ。

みんなと違うとすれば学年トップクラスの学力と運動能力がある事だ。


そんなことはさておき、そんな優秀な僕には秘密がある。


心が乙女ということだ。


ただの乙女というわけではない。

可愛いものは好きだし甘いものも好きだ。それに加えて女になりたいという願望がある。

幸い僕は中性的なイケメンとも自負している。

休日にはお化粧を施し、女装をし、街に出るくらいだ。

でも、そんな僕の趣味はみんなに受け入れられないことくらいは知っている。

だから隠す。

当たり前なことだ。

でも当たり前じゃなくなっていることがひとつある。


窓から空を見上げる、いつからだっただろうか、空中には巨大な正八面体の物体が浮かんでいる。


当時いきなり現れたその物体をニュースでは『謎の宇宙船現る!?』とか『あれは天空の城?解明に迫る!!』とか言われてたけど、政府が調査を開始したって情報が出た頃から自然とそんなニュースも減っていった。


まぁ、それも子供の頃のことだから僕もあまり覚えてないけど、そんな天空の城も今では当たり前になりつつある。



――放課後。クラスメイトたちとそんな空を見上げながら他愛のない雑談をし、今日はどこのスイーツを食べに行こうかなどと考えていた帰り道。


その平穏は、裏路地から現れた数人の不良たちによってあっけなく踏みにじられた。


「おい、そこの優男ども。いいもん持ってんじゃねぇか」


柄の悪い笑みを浮かべ、道を塞ぐ不良たち。クラスの男子たちが露骨に顔を引きつらせ、一歩後ろに下がる。

僕も「めんどくさいことになったな」と内心で小さく息を吐いた。喧嘩に巻き込まれて顔でも傷つけられたら、今週末の計画が台無しだ。

僕がどうにか穏便にやり過ごそうと言葉を選んだ、その時だった。


「……五月蠅いんだよ、ゴミどもが」


低く、突き刺さるような声が響いた。


一歩、不良たちの前に踏み出してきたのは


───不破覇道(ふわ はどう)だった。


授業中はいつも退屈そうに窓の外を眺め、テストでは常に上位を掠めながらも、その暴力的な気性と冷徹さで周囲から恐れられている男。

彼の全身から、嫌な予感しかしない異質な気配が立ち上る。

「はぁ? なんだおめ───」

不良が威嚇の声を上げかけた瞬間。

次の光景を、僕はまともに脳で処理することができなかった。

音もなく踏み込んだ不破の右腕が、どす黒く澱んだ軌跡を描く。

人間を殴る音というよりは、分厚い鉄板を粉砕するような重い衝撃音とともに、不良の巨体が文字通り宙を舞い、アスファルトに叩きつけられた。一瞬の出来事だった。残りの不良たちが怯えた声をあげる間もなく、不破の容赦のない追撃が次々と全員を沈めていく。


「……っ」


周囲が恐怖で息を呑む中、不破は倒れた不良たちを一瞥し、不機嫌そうに舌打ちをした。

彼のその右手は、相変わらず不気味な黒ずみを帯びていて、見ているだけで頭が痛くなるような狂気を孕んでいる。



――思えば、僕にとって不破はいつだって謎の多い危険な存在だった。

だけど、この時の僕たちはまだ知らなかったのだ。


この直後、空に浮かぶあの正八面体が狂ったように輝き出し、僕たちを丸飲みにする後に命名された俗称「転移ビーム」を放つことになろうとは――。

続きが気になる方は高評価お願いシマス!

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