第1話 転生した先は......
目が覚めた瞬間、私は自分が転生した事を瞬時に理解した。
「あ。これ、転生だ」
見知らぬ天井、見知らぬ部屋。前世の自分より何十倍と広い部屋。よく転生物語の小説を読んでいたが、それと全く同じ状況である。
しかし。
「私、誰に転生したの??」
鏡を見ても誰だか分からない。腰まである長い綺麗な黒髪。深海のような綺麗な深い青色の瞳。鏡に映る私はとっても可愛い。
だが、見覚えが無さすぎる。何かの小説の登場人物?前世でやっていたゲーム?それとも普通に夢を見ているだけ?
(モブ令嬢......??いや、こんなに可愛いモブキャラいる?)
しばらく考えていると、侍女が部屋へ入ってくる。
「お嬢様。朝食のお時間です。皆様がお待ちしておりますよ」
(皆様?)
その単語に引っかかりつつも、大広間に向かう。扉を開けた瞬間、目の前の光景に驚き、思わず固まってしまいそうになる。
そこには、前世の私がプレーしていたゲーム『君と紡ぐ運命』での私の最推しキャラであるクロード・シュヴァリエがいた。
(嘘でしょ!? 動いてる......生きてる......)
「おはよう。エミリア」
彼に話しかけられるが目の前の情報を処理しきれず目の前のクロードを見つめてしまう。
(なるほど......ここは君と紡ぐ運命の世界ということね)
どこの世界に転生したか分かっただけでも安心感はあった。問題はその次だった。
「お兄様に失礼ですよ」
母親らしき人に注意される。
(お兄様......??あれ、確かクロードって)
攻略対象、クロード・シュヴァリエは。
一人っ子だったはず




