BOSS 雪原の門番 オルガレギオン
『雪原の門番』オルガレギオン、
名前に特に意味はなく、この世界が決めた(とされている)。
人と、牛を足して二で割った、牛の背中、
肩よりの部分から人の上半身が生え、手があり右手に赤い槍を、
左手に巨大な斧を持つ、この世界でも上位に入るBOSS、
体力もあり、攻撃も強力、牛部分での突進、雷槌、
人部分の強力な雷を纏った槍攻撃、最低でもコンビで、
通常なら4人程で討伐するのが基本だがダメージを受けるのは必須、
一人に集中されたら死の危険性もかなり高い、
故に、挑戦するもの殆どいない、
BOSS前の牛のリスクも伴い、碌に狩られることもない、
故にこの世界の霊子、アニマを徐々に食らいつづけ、
未だに成長し続けているらしいかなり厄介なBOSSである。
「一人でやるか?」
「一人で、やる、」
「『遮断の指輪』してよね、」
「正気か? そりゃこいつはあまりレベルや人数で体力は増えないが
レピオスもまだ回復しきってないだろ、」
「大丈夫、私は正気、いつだって、正気だよ」
旭は真剣な表情で、本気の表情で、声に出して正気だと訴える、
「…わかった。だが、今度は助けないぞ」
「うん、わかってる、」
旭は迷いなく頷いた。
「(わかっているから)」
どうせ、この戦いはギリギリ、
私の『勘』はそう囁く、五月蝿いほどに、
雪原の門番 オルガレギオン、
牛は先ほど倒した牛達より2回りほど大きい、
真正面から見て縦に4.5メートル、横幅3メートル、奥行き5メートル、
人の部分も筋肉隆々、頭には顔を隠すように兜、
おしゃれにも兜の頂点から赤い布のようなものが長く生えている、
肩甲冑と胸甲冑、黒いタンクトップ型のタイツ、雷槌を纏う、
人と牛のハイブリット、長槍と大斧を持つその迫力は、
端的に形容するなら『絶望』、
「(そう、私が欲しかったのはこれ、吐きそうなるくらいの緊張感、
胃が痛くで仕方ないほどのギリギリの戦い)」
崖にいる雪原の門番を遠目から認識し旭はそう感じる。
「…(まだ3ヶ月だぞ、この世界にきて、
俺がこいつを倒したのはあんまり覚えてないが200年は経ってた、
一度目は50年経った時か、確か帰還アイテムで帰還した、
お前は、お前の行きたい場所は、お前は何処まで『想像』している、
なにを『想定』している。)」
雪原の門番、オルガレギオンは20メートルはある崖から、旭の眼前に飛び降りる、
遠く離れた場所からも感じた絶望は、目の前にすれば倍増するのは語るまでもない、
龍人は邪魔にならなようこのBOSSフィールドの壁に背中を預け
戦いを見守ることにした。
地面の雪を巻き上げながら着地したオルガレギオンは咆哮する、
人の部分と牛の部分が始まりを告げる。
「「「オオオォォォッッッ」」」
「きなよ、私の準備はもう出来てる。」
止まるんじゃねぇぞ(適当)