姉弟獣
前回のあらすじ
ダメ神テメェこのヤロピーーーーーーーー。
すまん取り乱した。
獣族の2人についてだが、
アンスは戦闘に参加は出来るが、せいぜい護身がいいところ。だがそれ以外、つまり料理や洗濯とかは得意だそうで、カミラさんの手伝いにまわるとのこと。しかしオレール曰く、ブチ切れるとマジで怖いらしい。弟が言うんだ間違いない。
そしてオレールはまだまだ子供。戦闘などもってのほかだ。基本はアンスのお手伝い。だが、獣族特有の氷魔法の才があるらしく、将来は有望とのこと。
ここで氷魔法について少し話しておこう。
氷魔法はリザードマン達が使う水魔法とは全く別のもので、基本的に獣族しか使えないとされている。ごく稀に獣族以外で使えるものがいるらしいが、ディアナ曰くここ150年はいないらしい。
おっとディアナの歳は聞くのはご法度だぞ?
そして、この氷魔法、使えるとすごく儲かる。
みんなは氷を作るのが実は難しいと言うことを知っているだろうか。冷蔵庫の製氷機能は無しだぞ?
基本、温度を下げるには、下げたい温度より下の温度を出さなければならない。高校の物理で習う筈だ。
自然界で、氷ができるのは、気温が低く、0度を下回るから。これは季節とか気候とかだから当たり前なんだが、人が氷を作るのはかなり難しい。今じゃ、冷蔵庫なりコンビニなりで、氷は安易に手に入るが、それは科学が発達して、人が0度以下の温度を作れるようになったから。
ではその前はどうしていたのか。
天然の氷を切り出して使っていたのだ。ディ◯ニーのア◯と雪のなんちゃらにもあったようにね。
この異世界の科学ではまだ氷を作ることが出来ず、天然物を使うしかない。
しかし天然の氷はこの世界の人からしたらかなり過酷な環境にあるので、手に入れられない。
水魔法ではかなり冷たい水が出せるだけで、氷は作れない。(フェリクスの魚を凍らせて持ってくる話はシークルス達の力。)
つまりこの世界で氷は下手すると金より高価なのだ。
しかし氷魔法は魔力の消費量がかなり大きい。
獣族は元々、保有している魔力量が少なめなので、所謂宝の持ち腐れというやつだ。
これは周知の事実だが、昨日のようなバカどもはそれでも氷魔法を欲する。
それだけ貴重なものなのだ。
「で、フェリクスよ。なんで仲間にすることを許可した?」
「仲間が多いに越したことはないからな。それにアンスの料理はカミラの料理に負けず劣らずのおいしさでな。イゴルからも頼まれてしまってな。ダメ、だったか?」
「いや…もう…いいよ…うん。」
ダメ神の所為にしようそうしよう。
そして次会った時は、必ず…
「ただいま〜みんな少し集まって…ってどうした?リョウタロウ、暗い顔して。」
「何でもない。んで?なんだ?また面倒事か?面倒事だな?で?その面倒事は何だ。」
「まるで私が面倒事の宅配だとでも思っているようではないか。」
「じゃあ違うのか?」
「いや、面倒事だ。(ドヤッ」
「ドヤるな。早くしろとっとと済ませるぞ。」
「今度のはすぐに解決とはいかないんだ。」
「どういうことですか?」
「リョウタロウは寝てたから知らないかもしれないが、今朝、父上に呼び出されてな。」
「へー。」
これかなり面倒なやつだ。
そう確信した俺だった。
「その〜、大臣や貴族がみんなについてうるさくてな。」
「私達、ですか?」
「貴族でもないもの達が王女の付き添いなど務めるに値しないとかなんとか。」
「「「エヴリーヌさんって王女様だったんですか!?」」」
そうかコリンナとアンス、オレールはまだ知らなかったか。
3人に説明するのに5分程かかった。
「まさかそんな高貴な方だったとは…」
「見えないのも仕方ねえな。」
「どういうことだ?リョウタロウ。」
「自分に聞け。」
「?何かはわからんが、話を戻すとだな。みんなには学園に2ヶ月程通ってもらうことになった。」
「は?学園?勉強しろってか?」
「というよりはあくまで教育を受けたことがあるという事実が欲しいだけだがな。」
「まるで私達がならず者みたいじゃないですか!私なんてその貴族どもの2倍は生きてますよ!」
「ディアナ、女の子がそういうこと言わない。」
「とにかく、そうでないとみんなと一緒にいれないからな。」
この場でいなくていいと思ったのが俺だけなのがすげー悲しい。
「で?いつからだ。」
「明後日からで、明日、みんなに荷物が届くという感じだ。」
勉強はいつまでもつきまとうっていうが、まさか異世界までついてくるとは。
「ところで、アンスとオレールはどうすんだ?その貴族どもはこの2人のことまだ知らないだろ。」
「獣族なら大丈夫なはずだ。むしろ私に仲良くなって氷を流せなどと言ってきそうだからな。」
「はぁ…言ってきたら教えろ。ロボルを差し向ける。」
「それはあまりに酷ではないのか?」
「知らん、なんなら死ね。面倒事の根源ならなおさら死ね。食料の無駄遣いだ。」
「リョウタロウ、なんでそんな不機嫌なんだ?」
「気にするな。夢見が悪かっただけだ。」
あーイライラする。久しぶりにあの貴族の家に忍び込んで遊んでこよう。
実際のところこれってどれだけの人が読んでるんだろう。




