「尋ね人」
「そーよ〜。大体何も考えずにワープすればここにつくんだけど…。銀髪ちゃんはどこにいるのかしら〜?」
リンが手をおでこのところにあてきょろきょろし見渡しすそぶりをみせた。
「うーん…。なんか…知り合いの気でも探してみようか〜?」
怜が提案をだす。
「気ね〜…。怜できるの?」
焔が怜をみる。
「私は銀髪ちゃんの情報皆無に等しいからムリね」
リンが半ば捨てたようにいう。
「よし。やってみるか〜」
怜が目をつぶる。
(本当はあんま得意じゃないんだけどな〜)
なんて思いながら。
「いたぁ〜?」
まだ数十秒しかたっていないというのに焔がたずねる。
「ちょいまって;;」
銀髪の気は…感じないな。
いないんじゃないか?
この「にほん」って場所には。
俺あんま気探れる範囲広くないし;
ん?
この気は…。
アイツか!
アイツもきてたんだ!
見つけた!!
「きたーーーーーっ!!」
いきなり怜が叫んだものだから焔は驚いて「おわっ!?」という悲鳴にも近い声をあげざるを得なかった。
「なっびっくりすんじゃんかよ〜;;いたのか?銀髪!!」
「いや。いない」
あっさりと怜が否定したので焔はそれに反応するように思い切りきれた。
「はーーーーー!?じゃあなんなんだよ〜!!あの「きたーーーー」って!!!!!!!」
顔が赤くなっている。
おそらく髪の毛の色にも劣らないだろう。
「いたのはあいつだよ!ファインダー!!ピンク青目のさぁ!!銀髪と仲良かった子!!」
怜が興奮しながら焔に話す。
そして次第に焔も。
「え…?アイツきてんの!?じゃあこれで銀髪の居場所わかんじゃん!!!やったーーーー!!」
焔と怜はお互いの腕をがっしり組あい、お互いの手のひらをぱちんとした。
「ちょっと私も仲間にいれなさいよ〜!!」
その様子をリンがわけがわからないというようにみる。
「よし!俺がいった方向に向かいワープしてよ!リン!」
「わかったわ…。銀髪ちゃんみつかったの?」
「いや、みつからないよ。でもそれに近い人物がみつかったんだ」
怜のはもう確信していた。
あのファインダーは銀髪の居場所を知っていると。
「よし!それじゃ南に30km!!!」
「OK〜♪」
「よっしいくぜーーーww」
三人はこの瞬間を楽しいと思った。
この世界を気に入った。
世界を滅ぼすなんてもうどうでもよかった。
ただ「楽しさ」が欲しかっただけ。
だからとりあえず銀髪を目指した。
さぁこの3人が悠里たちにとって味方となるか敵となるかはもう少したってからの話。