金が貯まらないんだが?
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「……なあ」
「何さ?」
「金が貯まらないんだが?」
「それはそうさ。あたしを誰だと思っているのさ?」
「貧乏神だよなあ。まさかこうなるとは……」
「それが運命さ。これでも運気は上がっているのさ」
「マジでそれな。……ある程度、国が持ち直して、色々と整備されたのは良いけど、マジで金が貯まらない」
恐怖の大王戦から5年。いまだにカードもダンジョンもあるんだけど、ある程度の復興はしてきている。移動に時間がかからなくなったおかげで、世界がまた小さくなっていることは、良い事ではあるんだよな。個人で大荷物を運ぶことが出来るようになったし、空も飛ぼうと思えば飛べる。そんな時代へと向かっていっている。
日本の国土は相変わらずだ。人口は2億人程度まで減っていたけどな。最近になって、国勢調査が行われたんだけど、そのくらい人数が減っているらしい。20億人は居たはずなんだけどな。なんだかんだと人口が激減している。
そもそも戸籍を新しく作る所から始まったのだ。カードが居るので、その辺はかなりスムーズに行われたんだけど、まあ、把握をするだけでもかなりの時間を要した。把握しているだけマシだと言えるけど。
……アフリカ大陸にある中国なんかは、カードによる武力革命が起きたりしているらしいし。どうやら、中国共産党よりも、一般人の方が武力を持ったせいで、そんな事が起きているらしい。まあ、それでも、独裁には変わりないんだけど。武力を持った分だけ、圧が強いらしいな。
色々と動いてきているんだ。日本も貨幣経済が復活して、どんどんとダンジョンを攻略すると、報酬を得られるようになっている。また、カードや宝箱も、国が買い取ってくれるため、お金は沢山入ってきているんだよな。要らないカードはどんどんと売って、金にしている。
んだけど、金が出ていく一方なんだよ。なんだかんだと金が飛ぶ。フリーランスとして、活動しているんだし、手持ちには、ティル・ナ・ノーグがあるんだから、食費には困っていない。宿にも困っていない。だというのに、税金が悪いんだよ。復興税が悪い。フリーランスの俺からも税金を取っている訳なんだけど、収入の約9割を持っていかれている。
「稼げているのはそうなんだけどなあ。何というか、税金が悪さをしている。マジで金欠になるだなんて思わんだろう? こんなに稼いでいるのにさ。運気も上がって、ドロップ率も上がっているのに、なんでこんなにかつかつなんだよ」
「貧乏神に憑かれているのさ。諦めるしかないのさ。それでも収入はちゃんと入ってきているのさ」
「支出が馬鹿にならんのだよ。……それもこれも、Aランクカードになるための宝物を、国が管理しているからなんだけどな。Aランクカードを所有できた場合、100億円支払わなければならないっていうの、マジでバグでしかない。こちとら収入をただでさえ9割持っていかれているのに」
「じゃあ他国に行くのさ? 他国はもっと酷いのさ」
「……選択肢は米国と英国しかない。他は日本よりも税金が高いというか、個人所有の資産を認めていない所もあるし。米国と英国にしても、大体制度は日本と同じというか、共同で決めた疑惑があるからなあ。移住しても一緒だよ」
「なら諦めるのさ。そもそもAランクカードを諦めれば良いのさ」
「いや、シナジーが無くても、Aランクカードを国に売り渡すのはちょっと……。流石に勿体ないというか」
「それで結局、Aランクカードを12枚も所持していたら金も飛んでいくのさ。自業自得なのさ」
「いや、な? コレクションとまでは言わないけど、ある程度の戦力は欲しい訳で」
「まあ、シナジーが全くないカードばかりではないから良いんじゃないのさ? でも、流石に冬以外のカードが手に入っても、売る方が良いのさ」
「結局雪パからは脱却できていないしなあ。一番使いやすいってのがあるんだけど」
「コンセプトは大事なのさ。育成は大変だろうけど、何とかなるとは思うのさ」
「まあ、それは解っているんだけどな。……とりあえず、日下部病院に帰るか。色々と報告しないといけないこともあるし」
「また厄介事を頼まれるんじゃないのさ?」
「……その可能性はあるけど、トート神の協力も仰がないといけないだろ?」
「それもそうさ。でも、行かないって選択肢もあるってだけさ」
「なんだかんだと人の縁ってのは切れないものだよなあ。金の関係よりも難しい。……今や、カードの売買でも色々と言われる時代になってきたからなあ」
「売ったら売ったで、収入が発生するのさ。また税金を納めないといけないのさ」
「本気で入ってくる金額の分、出ていくんだけど。貯金が出来るのは何時になるのかねえ」
「そもそもお金を復活させたとしても、使い道が殆どないのさ。文明的には、貨幣経済が死ぬのはよろしくないって事で、一応ではあるけど復活させただけさ」
まあ、そうなんだけどな? 紙くずといわれればそうなんだけど、それでも、何かと金はあった方が良いとは思うんだよ。今は銀行のシステムがマイナンバーと紐づけされているから、税金なんかは天引きされるんだけど、マジで金が残らない。……まあ、使わないんだけどな。Aランクカードに成る時くらいしか金は使わない。
だから、良いと言えばそうなんだけど、気持ちの問題だよな。お金が全くないっていう状態は避けた方が良いとは思うんだけど。貨幣経済も復活してきているんだし、先にお金を集めておいた方が良いとは思うんだよな。……鉱物資源的にも、結構レアメタルなんかが値上がりしているんだよな。金銀銅も割と高くなってきているって話を聞いているし。
「まあ、貯金とは無縁さ。何せ、あたしが居るんだからさ」
「……マジでそれな。貧乏神の力を甘く見ていたというか、非常時には関係なかったというか」
「お金があるなら関係してくるのさ。あたしはそもそもそういう存在さ」
「だよなあ。……まあ、良いけど。とりあえず、日下部病院に行くか」
「了解なのさ」
色々と、縁なのかもしれない。……お金が貯まらないだけで、使うのには制限が無いからな。それはまだ良いのかもしれない。大金を稼いで、大金を支払うって事に、なれないといけないんだけどな。……1億円以上の取引になると、よく解らなくなるんだけど。
地球を救った。そうしたら、文明の復活を望むのは、当たり前の事だよな。今は復興中って訳で。でも、ダンジョンはあるんだよな。……宿なしで、ダンジョン暮らしが殆どなんだけど。拠点にしている日下部病院も、何時追い出される事やらだ。今のうちに稼いでおきたい所ではあるんだけど、貧乏神がそうさせてくれないんだよな。全く。魂に結びついてしまっているから、どうしようも無いんだけど。……それも、縁かもしれないんだけどな。
これにて終了です。ここまで読んでくれてありがとうございます。
いやー、解っていたことですけど、私には合わないなあ。何というか、危機感がまるで感じられない。戦闘描写も下手ですし、何とかならんものかね。自分に合う作品ばかり書いていても、伸びしろが無くなるだけなので、何とかしないといけないんですけどね。危機って、どうやって感じさせたらいいんだろう?色々と考えないといけないことが多いですねえ。
では、また次の作品で。次はどんな作品になるのかは解りませんけど、願わくば、面白くなってくれるといいなあ。




