魔石発電機
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そんな訳で、報告と粘るのをどっちを優先するべきかという葛藤があった訳なんだけど、戦力的にも強化を優先させてもらった。ヨトゥンの確保を先にすることに。Bランクカードだ。簡単には落ちないだろうとは思っていた。んだけど、ドロップ率はそこまで変わらないらしい。
まあ、雪のフィールド最強の雪女をパーティーに加えてから、一気に戦況が安定したからな。まあ、雪が無ければ弱いんだけど、それでもパーティーに組み込む意味はある。だって、ヨトゥンとは相性が良いんだよな。
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種族:ヨトゥン
戦闘力:3400
種族スキル
・霜の巨人
・大自然の神
・太古の混沌
・巨神化
後天スキル
・生還の心得
・最後の意地
・気配察知
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ヨトゥンのステータスがこれなんだけど、霜の巨人は氷属性の武器を作り出すスキル。別に戦闘力が上がる訳ではないんだが、デカい武器があるだけでもおかしいし、それで氷属性の魔法の威力を上げることが出来る。
大自然の神は、自然を操ることが出来て、環境を雪に変える事が出来る。……これのお陰で、雪女との相性が良いんだよな。常時雪に出来るんだから。なお、雪女は雪なら吹雪を起こすことが出来る。実質、ヨトゥンよりも強くなれる。色々とおかしいとは思うが。
太古の混沌は、中等ルーン魔術、高等攻撃魔法、屍喰を内包している。ルーン魔術は便利系の魔術らしく、色々と出来るんだけど、戦闘にはあんまり? 遠視が出来たり、火や水を出したり。結構便利なのは確かなんだけど、強さ的にはな。あんまりなんだよ。
巨神化は良いよね? デカさ100倍、戦闘力5倍、生命力50倍、デバフ耐性0.01倍。強いデカい、けどデバフに弱いと。デバフを使って来ない敵にはめっぽう強い。これでバッファーが揃えばなあ。そしたら一気に化けると思うんだけど。
そんな感じだから、ヨトゥンと雪女をパーティーに加えた。他のCランクカードは日下部病院に置いておく。戦力にしてくれればいいとは思う。
なお、先に経験値を稼ぎに行ったので、雪女もヨトゥンも、戦闘力は倍まで育っている。……先に経験値を稼げる場所を手に入れてなかったら、負けてたんだよな。雪女がやば過ぎる。環境の取り合いにさえならなければ、最強クラスの化物が仲間になった感じだな。
「それで、ヨトゥンと雪女のカードをこっちにも、ですか」
「まあ、今の地球は、夏で止まってしまっているんですけど、環境は変えられるので。最強クラスの攻撃力を誇る雪女は使った方が良いとは思います。……まあ、弱くなったとしても、1900の戦闘力はあるんですけどね。成長限界まで育てれば、ですけど」
「これで病院の戦力だけでも、ティル・ナ・ノーグを狙えますね。今までの戦力でも何とかなったのかもしれないですけど、これで確実に狙えます。こちらで運用させてもらいますね」
「しかし、それよりもです。テレパシーですか。魂との結びつきを利用した強化。一時的に戦闘力を上げられる技術です。これは一刻も早く、習得しなければ」
「ですね。戦略的に考えて、これを覚えないというのはあり得ないですから」
「……やっぱり、出来る人ばかりではないんですか」
「初めて聞きましたね。しかし、誰がどうやって使っているのかが解らないのが怖い所です」
「テレパシーを妨害する手段があるのか。盗聴は出来るのか。色々と考えないといけないことがあります。まずは使えるかどうかですけどね」
「盗聴……。その可能性もありますか」
「十分にあり得ますね。こちらの作戦が筒抜けになる場合があるのは、流石に不味いです」
「それに、ダンジョンに長く潜っている高沖さんと違って、こちらが覚えられる保証も、今の所ない訳ですが。ですが、知っているのと知らないのとでは、雲泥の差があります。教えて貰って感謝はしていますよ」
「もしかしたら、カードの戦闘力が上がらないと使えない技術かもしれませんし、色々と実験をしてみない事には始まりませんね」
「ですね。ですが、使えれば、今まで以上に防衛が楽になります」
「……まあ、複数のカードと繋ぐのは、結構大変ですけどね。俺なんて置物になりますから。カードに移動させてもらわないと、普通に魔物からの攻撃を受けます」
「その辺は訓練次第という事になるんでしょうね。まずは使えるようにならないといけません」
「こういうことは、子供たちの方が早かったりするものですから、子供たちにも積極的に教えておくべきですね。……子供を戦力にするのは、少しばかり気が引けますが」
「ですが、大人になった時に困っても問題ですし、今からでも教えておくべきでしょう。きちんと使ってくれれば、有益になる訳ですから」
貧乏神の予想通りだったか。誰も使えていなかった。……いや、無意識のうちに使っている人も居るかもしれないんだけど、自覚しては居ないという事なのか? その辺はまだまだ曖昧だな。
とにかく、技術としてどんどんと広めてもらわないといけない。まあ、これでここの戦力的に、そうそう負けることは無いとは思うが。ヨトゥンで雪の環境を手に入れて、雪女が吹雪を起こせば、敵がAランクでも跳ね返せるだけの力はあるとは思うんだよな。……Aランクの最高戦力がどの位なのかが解らないんだけど。
人間同士の戦いには負けないだろう。そうそうAランクを従えている事なんて無いとは思うし。Bランクでも、中々ないとは思うしな。そもそも敵対している人間勢力は、元暴走族の奴らくらいの話ではあるんだけど。跳ねっ返りどもの相手をしないといけないのも大変だよな。
「とりあえず、今渡せる情報はこれでお終いって感じですね。これからもダンジョンを攻略していくつもりですけど、出来ればBランクカードを狙っていきたいですからね。ダンジョン的には、かなり少ないっぽいですけど」
「高ランクのダンジョンが少ないというのは、避難所的には朗報なんですけどね。それだけ強い魔物が外に出てくることはない訳ですから」
「ですね。戦力確保という面では、そこまで良くないのかもしれないですけど、今後の事も考えれば、ダンジョンの難易度が高すぎるという環境にならなくて良かったとは思います」
「普通はそうなりますよね。こっちとしては、出来るだけ高ランクのダンジョンを当てたい所ではあるんですけど」
「ダンジョンレーダーもそこまでは教えてくれないですからね。魔道具の方も中々面白いものが多くあるみたいですけど」
「そう言えば、何か面白いものでもあったんですか?」
「ええ、色々と。一番大きなものは、魔石発電機ですね。魔石を使って、電気を作ることが出来る魔道具です。……もっとも、病院の電気を維持するには、最低でもGランクの魔物の魔石が100個は必要になりますけど」
「そのくらいは集められるだろうとは思いますけど、停電したり、通電したりというのは、逆にストレスですからね。今は使わないようにはしています。安定して魔石が手に入る環境になってきたら、使用も考えようとはしているんですけど」
「魔石発電機ですか。それは何というか、今後の事を考えれば欲しいですよね? 1つあれば良い感じなんですか?」
「いえ、病院の全ての施設を動かすには、魔石発電機は3つは必要です。ですが、手術施設や、検査施設を動かさなくても良くなっていますからね。電気はそこまで使わないので、予備電源も含めれば、2つあれば十分です」
「ですが、今後の事を考えると、どうしてもまだまだ欲しい所ではあるんですよ。……冷蔵庫なんかは、欲しいとは思うので、色んな場所から拝借してくればとは思っているんですよ」
「夏場で止まってしまっていますからね……。冷たい飲み物は欲しいと思うのが人ですから」
「ああー。冷たい飲み物は欲しいですよね。こう、暑いですし」
夏で止まってしまっているからな。冷たい飲み物は欲しいか。ヨトゥンや雪女を使って、氷室みたいなものを作るしかないか? 何とかならない訳でもないとは思うが。
カードの力を使えば、何とかできなくもないとは思う。けど、冷蔵庫があれば便利だよな。それは解る。冷たい飲み物は欲しい所だし。……まあ、雪山に籠っていたので、あったかい飲み物も欲しいとは思うけど。
ダンジョンの環境に慣れてしまっているからな。今更外の環境に合わせてってなると、体調を崩しそうなんだよ。今だとダンジョンに潜っていた方が、精神衛生的にも良いんだよな。慣れって怖い所ではあるけど。




