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大人の匂い  作者: 黒楓
5/5

第5話 調教と離反

 回想シーン


 見事なプロモーションの裸の女がタバコを吸いながらベッドの上で胡坐をかいている。


 丸坊主で“今”より()()陽星が素っ裸でバスルームから出て来る。


 女「ちゃんと拭いたかい?」


 陽星、バスタオルを握りしめて頷く。


 女「来な!」


 女、陽星をベッド脇へ立たせて()()し、タバコを持っている手を陽星の腹へ近付ける。

 陽星、ビクリ! と体を震わせる。


 女「動くなよ。ヤケドしたくなかったらな」


 女は陽星の腹に腕をくっ付ける。


 女「教えた通り充分温まったね」


 陽星は安堵の表情を浮かべるが、女の「けどね」の言葉にたちまち恐怖し、タバコの先から後ずさる。

 女はそのタバコをゆっくりと灰皿へ置き、枕に左手を掛け、右手を陽星へ伸ばす。


 女「タオル貸しな!」


 陽星、震える手で女にタオルを渡す。


 女「(優しく陽星の体を拭きながら)お客様にこういう粗相があっちゃいけないんだよ。お相手するのは“紳士淑女”なのだから許してはくれないよ」

 次の瞬間、陽星は叫び声を上げてお尻を押さえる。

 女の左手にはキラリ!と光る針


 女「(針を持ったまま命ずる)まずは胸舐めからやってみな」


 陽星は中腰のまま女の胸に顔を寄せて舐り始めるが、今度は「ギャッ!」と転げ回る。


 女「たかが針くらいで大袈裟な(と枕へ針を刺し戻す)」


 床に尻餅をつき涙と鼻水混じりの陽星へ女は吐き捨てる。


 女「股を開いて立て! 早くしな!」


 陽星が「うぅ」と呻きながら女の前に立つと、女は陽星の股間へ手を伸ばす。


 女「お前は女か?」


 女、手を動かし始めると陽星の体がブれる。


 女「ちょっとは男になって来たか」


 女の言葉に陽星はまた涙と鼻水混じりになる。


 女「嬉しいか? おい!(とゆっくり規則正しく手を動かす)」


 女は手を動かしたまま身を起こし、半開きになった陽星の口へ舌を捻じ込み味わい、舐め回す。


 女「いいか! ()()はお前のものじゃない! 勝手に触るな! 触るのも剥くのも金になるんだからな!」


 女、ゆっくりとタバコを手に取り陽星へ“穂先”を示す。


 女「触ったらタバコだよ」



 〇 回想シーンが終わり、大倉家の玄関先に立つ陽星。


 承子と遠目からこちらを窺う結愛。


 陽星のモノローグ『(承子へ目をやって)知ってる。美しく上品な人だって散々僕の皮を剥ぎ、バター犬とほざいた』


 陽星のモノローグ『(結愛を見やって)“無知”という鎧で容赦なく 僕を踏み付ける君たちは昔から残虐だ』


 陽星のモノローグ『(ベタ塗のコマにセリフだけ)ペットには何をしてもいいの?』


 陽星のモノローグ『(承子と結愛へ)だったら僕もナニするよ』


 陽星「初めまして! 佐久間陽星と申します。(と丁寧に頭を下げる)」


 キラースマイルの陽星の顔と「宜しくお願いします」のセリフが最終カット。




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