第9章 試練は、まだまだ続く
本番まで順風満帆では無かった。思いが異なるメンバーが数々のトラブルを巻き起こして2月には私まで病んでカラフルに通所できなくなっていた。それでも、あれほど苦労して射止めた万博の舞台を諦められない。約束を守れないメンバーを抱えては、エキスポのような大きな責任ある舞台なんてこなせない。本番までにコスチュームや舞台台本、スタッフやボランティアの役割分担などなど。押し寄せる作業と、それを阻むトラブルメーカーとの闘い。それでも、そんな波風が立ったおかげでメンバーやスタッフとのコミュニケーションをはかる必要性に迫られ、結果強固な絆が生まれた。全ての誤解がクリアになったワケではないが、絶対的な悪や敵が、味方の団結を強めるという法則が働いて、皆が私に依存するのではなく自立したのが嬉しい。今まででも、そうだった。私が助けようとした人は、ダメになっていく。自分で這い上がらなければ上がれないのに、他人を救おうとして一緒に堕ちてしまう。情をかけた人は、裏切り平気でドタキャン。全てが良い経験だった。今まででもさんざん同じ目に遭ったのに、いらぬお節介をして傷つけられた。もう少し、メンバーや仲間たちに頼るべきなのに。そして、エキスポみたいな大きなイベントは、たくさんの人々の支援なくしては成功できなかった。『目が見えなくて良かった』と思う。絶対に努力してもできないことがあった方が、素晴らしい人の協力を頂けることを。任せておけば、自分が必死でしてもできないことがうまくいくことを。こうして人は助け合い、同じ目標を持って繋がり合えるのだと学んだ。幸せだった。今までの、どんな仕事よりも。




