表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

20/23

ツカサの役割

「お前がなんのために産まれたのか。それは俺にもチーちゃんにも分かっていることだ。そして、俺には俺自身が産まれた理由も分かっている」


「ツカサ君。あなた、強過ぎるわよ。そんなことが分かっていて、なぜ平然としていられるの?」


「簡単なことだ。俺は――」


 ツカサがすうっと息を吸い、怒鳴る。


「平然となんかしちゃいねえ!自分の行く末も知ってるんだ、怖くて怖くて仕方ねえんだよ!!」


 ツカサを抱きしめようとする。振り払われる。構わず腕をつかみ、強引に抱きしめた。


「なんて孤独なのよ……チーちゃんや私がこんなにそばにいるのに、それも振り払って虚勢ばっかり。あなたに何があったの?」


「俺は、お前たちが存在するための存在だ。ただそれだけなんだ」


 安定装置――なんて無機質な役割。でも。


「あなたには人格がある。少なくとも私は同じ身体に生きる家族だと思っているわ。役割なんて、どうでも良いじゃない」


「染み付いちまってるんだ。簡単に行くかよ」


「難しくは、行くのね」


「なんて屁理屈だよ」


 初めてツカサが心からの笑顔を見せた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ