STRS 旗艦スペース・フォース・ファイブ(SFF )
数日後、アリスガにアイザー・ゼルト元帥閣下がやって来た。勿論、リスター達南部方面艦隊所属GL突破部隊の発見した、スターライトセインツソード(SRSソード)とコスモシールド(KMシールド)が本物であるか確かめる為である。
「リスター!よくやったぞ!期限内に。見事だ。」
「そんな事より早く本物かどうか見極めろよ。」
と、心の中で呟いたが、声には出せなかった。
「あ、ありがとうございます。ジャスミン小隊長2つの武具をお持ちして。」
「分かったわ。」
ジャスミンは、ミシェリーと共に2つの武具を持って来た。
「どれどれ……ふむ……ほう……なるほど!」
「これは間違いなく本物だ。いやぁ美しい。」
「さしつかえなければ、本物と判断したポイントを教えて頂き…。」
「このSRSソードとKMシールドから放たれる光線の量を計って1000ルクス以上だと本物と言われている。手元にあるZ計器で計測したところ、この2つの武具はそれぞれ1100ルクス~1300ルクスもの光線量を放っていたんだ。」
「なるほど。閣下、この武具は当然アイザー・ゼルト元帥閣下がご使用になられて、最前線で部隊の指揮をとるのですよね?」
「そうだな。ワシは使わない。我がSTRSにはワシ以上の手練れがいるからな。それにワシには初代元帥より伝わるゼルトランスとゼルトシールドがあるんだよ。何ならスターライトセインツソードとコスモシールド使ってみるか?リスター!」
「分かりました。閣下のご命令とあれば断れませんな。」
「では後は任せたぞ。」
「はっ(敬礼)」
アイザー・ゼルト元帥は、満足気な顔をして宇宙戦艦スペース・フォース・ファイブ(SFF)に乗り組み、アリスガを後にした。
STRSはDASにサウィノスを奪取されて以来、司令部を固定せず、宇宙戦艦を1隻まるまる元帥閣下様に建造し、そこを移動式司令部として、利用していた。これが所謂スペース・フォース・ファイブ(SFF)STRSの旗艦である。
護衛には4つの方面隊に属さない旗艦援護隊として、A級宇宙駆逐艦10隻、B級宇宙駆逐艦10隻C~F級各5隻、宇宙戦艦10隻からなるSTRSの一大戦力として、SFFを守る大艦隊を形成していた。




