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果ての果ての銀河を又にかけ宇宙海賊DASを取り締まる正義のSTRS 指揮下幼年学校2年1組リスター少年達の戦記  作者: 佐久間五十六


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空回り

 ジャスミン小隊(β班)がKMシールドを見つけた一報は、リスター達(α班)には伝わっていなかったが、リスター達のSRSソード探索は難航していた。

 ルモソファがディールンドよりも広いからと言うだけの理由ではなく、平地がわずかでその大地のほとんどが山脈に近い凸凹した土地柄であった事もリスター達を悩ませていた。

 表面的な捜索しか出来なかった。だが、それ以上の策は思いつかない。Z計器(ゼルトメーター)は、一向に反応しない。ジャスミン小隊の力も借りたいが、ルモソファとディールンドは0.2光年も離れている。物理的に無理だ。

 「チクショー!何か良い方法は無いのか?」

 リスターは、やり場の無い憤りを一人言にして放出していた。

 「リスター小隊長?100ルクスリフレクションで、岩山を片っ端から吹き飛ばすというのはどうでしょう?」

 その隊員の提案にリスターは即答した。

 「もしもその岩山の中にSRSソードがあったら、SRSソードはどうなる?」

 「木っ端微塵ですね。」

 SRSソードが頑丈なモノとは限らないというのが、リスターの見解だからだ。リスクの高い作戦をOKにする事は出来ない。このような無茶な作戦の提案は、他の隊員からも上がった。だが、リスターは同じ理由で、却下した。

 皆の必死さが伝わって来たが、どうも空回りをしている様だった。上空からのローラー作戦しか残された策は無かったが、DASの勢力圏外だった事は、不幸中の幸いだった。敵機を警戒しながらSRSソードの探索は、この人数では不可能だからだ。

 ただ、リスターはうすうす気付き始めていた。きっと、洞窟内に有るのだろうと。そんなに大切な武器を岩山の適当な場所に、置いているはずがない事は、分かった。だが、一向に見つかる気配を見せぬまま、ただ時だけが流れていった。

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