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174.謎解き

左通路に進んだアキラ達は大きな扉の前に立つ。


「どうやっても開かないなこれ……」


扉を破壊しようと試みるがびくともしない。


「……これはおそらく仕掛けがありますね」


ベルギムは扉をペタペタと触る。

そして扉の上下左右に亀裂があり、それが扉の中央にある灯台へと伸びていた。


「……こっちか」


ベルギムは亀裂を辿り壁の前に立つ、そして壁を触ると壁は光となって消えた。


「この先に何かありますね」


「お主やりおるのぉ!」


「すごーい!!」


「さすがベテラン探索者だな!」


振り返るベルギムにアキラ達は賞賛の嵐を送る。

どことなくベルギムも得意気だった。


隠し通路へと歩き出す、暫く歩くと迷路らしき入り口へと着いた。


「……うへぇ、こりゃ骨が折れるぞ」


アキラはガックリと肩を落とす。

おそらくただの迷路で終わるわけはなく、罠や魔物満載の迷路に違いないだろうと安易に想像がついた。


「アキラ様、バカ正直に迷路を踏破しなくて大丈夫では無いですか?」


「え?どう言う事?」


「いえ、ライムさんのスキル【増殖】を使って中を片っ端から調べればいいのですよ」


ベルギムの提案はミニライム達を使い、物量で迷路探索を押し切る作戦だった。

これにはアキラも目から鱗だ。


「頭良いのお主!」


「すごーい!!」


「さすが副ギルドマスター!」


「……え、えぇ、ありがとうございます」


(……こいつら全員馬鹿なのか?)


ベルギムは苦笑いしながら、心の内を漏らさない様堪えた。

早速ライムはスキル【増殖】で大量のミニライム達を召喚する。


「みんなおねがーい!」


ーはぁぁい!!ー


ミニライム達は元気の良い返事をした後、我先にへと迷路の中へと進んだ。


ーいきどまりだぁー


ーわわわ!!やがとんできた!!ー


ーくさいけむりだぁ!!ー


ーとかげがおってくるぅぅ!!ー


案の定中は碌でも無い事になっている様だ。

自ら入っていたら神経をすり潰して疲れ果てていただろう。

暫くするとミニライム達が戻ってくる。


ーこんなのみつけたよ!!ー


ミニライム達が持って来たのは赤、青、紫、緑のオーブだった。

アキラへそれぞれのオーブを渡すと、ミニライム達はライム本体へと戻って行った。


「何だこれ?」


「ぴかぴかしてきれいだねー!!」


「ふむ、妾にはさっぱりわからん」


それぞれの感想を言いながらオーブを注視する。


「先程の大きな扉と何か関係があるのでしょう」


ベルギムは顎に指を当てながら何か考え込んでいた。

各々が暫し考え込んだ後、とりあえず扉の前に戻る事にする。


「……あ、わかったかも」


扉の前に戻った後アキラは何か閃いた。


「この亀裂の先にオーブを嵌める所があるとかじゃない?」


「……なるほど、オーブを嵌めていけば灯台に火がつくのですね」


(そこまで馬鹿ではなかったか……)


ベルギムは心の中でアキラをみくびっていた事を反省しつつ、顔には笑顔を貼り付けて称賛する。


「さすがアキラなのじゃ!!」


「あるじ、すごーい!!」


(……こいつらは馬鹿っぽいな)


だがレティとライムのイメージは回復しなかった。


早速亀裂を辿って行く、天井にオーブを嵌める箇所が四つあった。


「……うわぁ、これめっちゃ意地悪だな」


「……確かに……高い天井に辿り着けなければ嵌められませんからね、それこそ空を飛べる者でも居ないと詰みですね」


迷路を踏破した後にこの仕打ちは鬼畜すぎた、ライムのおかげでまだ楽をできたが、もしそうでなかったらキレていただろう。


「ふっふっふ……、妾の出番じゃ!!」


小さい胸を逸らすレティ、すると背中から黒翼が生える。


「頼むレティ」


「アキラの役に立つのじゃ!!」


四つのオーブを受け取り、レティは意気揚々と天井へと飛び立って行った。

少ししてレティが戻って来る。


「……どの順番で入れるのかわからないのじゃ」


適当に嵌めて罠でも発動したら大変な事になる、流石のレティもこれには慎重になっていた。


「レティ、よく思い止まった」


レティの性格ならノリでいきそうだと思ったアキラは、思わぬ成長に感動し思わず頭を撫でた。


「妾、偉いのじゃ!!」


レティはそう言うと、くすぐったそうにニマニマと笑う。


「天井には他に何かありました?」


タイミングを見計らうとベルギムは会話に入る。


「んー、そういえばレリーフがあったのじゃ!!」


「「「レリーフ?」」」


皆の頭にはクエスチョンが浮かぶ。

それに構わずレティは思い出したかの様に語り出した。


「うむ、レリーフは全部で四つじゃ!太陽、蛇、月、鳥の形をしておった」


「……うん、全然意味がわからない」


アキラは頭を抱えてしまう。

そのレリーフとオーブは何か関係あるのだろうが、その関係性や規則性も検討が全くつかなかったからだ。


「……さてどうしましょうか」


「「「…………」」」


ベルギムの困った顔を見たアキラ達は、すでに手詰まりな事を悟った。


「……しょうがない、シルヴィア達と合流するか」


アキラの提案に皆渋々頷く。


「あるじー!シルヴィアかられんらくだよー!」


だが引き返そうとした瞬間ミニライムからの連絡が入ったのだった。







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