表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
1/2

とろろ姫、見参

 下級武士のオレは、紆余曲折があり城仕えが決まった。

 しかも姫様の護衛係としての召し抱え。頑張るしかない。

 姫様の面前で額を畳に擦り付けながら、オレは出世への闘志を燃やしていた。


「面をあげい」


 顔を上げよと家老の声だ。いよいよ姫様との対面。どのようなお姿なんだ。

 意を決して顔を上げる。

そこには数え十二歳だという幼さが残る面差し。抜けるような白いお顔。紅を差した赤い唇。

 そして手には……とろろ飯?


「あいよ、よく来たな」


 いやいや、なんでこの姫様とろろ食ってるの? 家老なんで平然としてるの?


「そちは〜もぐもぐもぐ〜で〜もぐもぐもぐあれ〜」


 いやいや、とろろ食いすぎて何言ってんだかよくわかんねーよ


 困ったオレは家老のハヤシさんをちらりと見る。ゆっくりと頷くハヤシさん。

 そうだよな! この状況困るよな!


「姫様、醤油が足りませんでしたか?」


 ちげーよ! なんで醤油だと思ったんだよ! 今のアイコンタクト何だったんだよ!


「醤油は足りておる。麦飯おかわり」


 まだ食うのかよ! 食べ盛りかよ!


「そち、名はなんと申す?」


 突然水をむけられる。


「は! 今日から姫様の護衛係となりましたイシダと申します!」


「もぐもぐもぐ……か。よろしゅう」


 名前言えてねーよ。姫様。

 

 かくして、俺ととろろ好きな姫様のおかしな日常が始まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ