11.4話
みんなどうしたって顔で見ている。
オレらはあいつがシンって100%確証があるわけではないが、刑事に言われた事や、人間界で何か起きてる事を推測した上で、みんなにシンの事を相談を始める
『あいつ多分だけど、オレの同級生のシンってやつかもしれない。』
「じゃあそれで答えが出てるなら、さっきのシン君の相談は終わりなんじゃないの?」
『それが、そうでもないんだ、今あいつ、行方不明らしい。オレ昨日本屋に、本買いに行ったら、刑事が来て、何か知らないか聞かれたから。』
『マジかよ?人間界で事件に巻き込まれたから、異世界から帰れないってそう言う事か?他に何か知ってる事は?』
『シン!あいつ2日前から異世界で、大きな鐘の音を聞いて、それからおかしくなったって言ってたろ?刑事がオレにアリバイ聞いて来たのが、木曜日の夜〜金曜日の朝までだから、なんか日にち的に合うんだよ。』
『ジュン君その事件に関与してるの?』
みんなオレの方を見てる。
…そうか、アリバイを聞きに刑事が来たとか言ったら、みんなそう言う顔になるか。
『いやしてない!』
『ホントか?ジュン!今少年院とか入ってて、そこから、異世界に来てるとかだったらオレ友達やめるぞ。』
『いやマジ!オレは普通に××駅の側に普通に住んでるから!ウソだと思うなら、会いに来いよ!』
『いや、冗談だよ。冗談。そんなムキになるなよ。ハハハ』
『で、ジュン君これから、どうするつもりなの?』
『一応、重要参考人で、谷口先輩と、げんぞーってやつが同じ日に学校を自主退学して、居なくなってるらしい。多分警察もそんな感じで探してるはずだから、オレも自主的に探す予定だけど。』
『それは、リアルでも会って一緒に探して欲しいって事か?』
『、、、、、、、、。』
なんかみんな気まずい感じだ。
…オレは別に構わないけどな。
「私は構わないけど、いきなり、とかはみんな無理なら、とりあえず連絡取り合えるだけでもしたら、どうかな?」
『アキさん。それでいきましょう。』
『みんなLINEやってるか?』
みんなが頷いている。
『オレのIDめっちゃ簡単だから、覚えて申請して。そしたらグループLINE作って、誘いに行くからそこから、始めようか?なんか情報あったらそこで共有しよう。』
「いいんじゃない。それで私は構わないわ。あなた達といれば対人恐怖症も治りそうだし。それにしてもゴブリンと、骨モンスターが、LINEの話なんて、側からみてたらかなり変よ。」
『アキねぇ。それを思っていても、口にしたらだめだな。モンスター心がわかってない。』
「ちょっとー!ちょっと!キッドに怒られちゃったよ。」
ちょっとした会話で和やかな雰囲気になる。
『とりあえず了解した!さすがリーダー。最後に1ついいか?ジュンと、シンってどう言う関係なん?』
…どうしようか?
…正直に言った方がいいかな?
オレは今のみんなのこの関係が壊れるのが、嫌で
『ただの同級生かな。』
と、しか言えなかった。
みんな、ふーん!そうなの。的な空気でとりあえずその場はその後誰も突っ込んでくる人はいなかった。
でもそう言った瞬間なんだか、わからないが、なんか凄い後ろめたい罪悪感が背中にのしかかって来た。
とりあえずシンが言葉のスキルを覚えたら、魔族村の魔族長テリーさんに、相談しようという事、もう少し大人数でみんなで協力出来ないかという話をしに魔族村に行く方向で話がまとまった。
…シン遅いな!
オレはプレイヤーの村を見るために立ち上がった。
崖になってるこの場所から、村も景色も良く見える。
…あっ!シンだ。
手にはスキルの本を抱えている!
…無事買えたのか?後少しだな!
オレはシンが無事買えてこっちに戻って来る事をみんなに伝える為にみんなの方に向いた。
『みんなシンが!うっ!』
【グサっ!】
【ドサッ。】