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ゴブリン魂  作者: チャー丸
異世界5日目
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9.6話



シンのいる村の側まで着いた。


ここから、村が見える。


村では、アキねぇに聞いていた通り、ハロウィンのお祭りっぽい感じの飾り付けで賑わっている。


…そんな季節か?


…みんな人間界から転生されてきてるから、そんな祭があってもおかしくはないな。



『じゃあさっき話した通りオレとアキねぇの2人で行ってくる!アキねぇシーツ貸して!』


『ホントにこんな作戦で大丈夫かよ?』


『これよりいい案あるかよ。じゃあアキねぇ被せて。』


「はーい!」


オレはアキねぇが被っていたシーツを被った。


『ハハハハ。ジュンそれじゃリアルETじゃんか?それっぽくピョコピョコ動いてみ。』


歩幅を小さくして、一周回って見た


『アハハハ、ジュン君!よく似合ってるよ。』


みんなに大笑いされている。


『ジュン!そのまま、ジュンお家に電話って!言って見て。』


…キッドめ、前の仕返しか?散々やって笑ったからな。因果応報だな。


『ジュンお家に電話!』


『あははははは。はははは。』


…みんな笑いすぎだ!


…特にマイ!腹抑えるくらい笑うなよ!




…そうかキッドの笑われる気持ちってこんな感じなんだな。


まあ別に嫌な感じではないが


バカにされてる感が否めない。


アホ共は放って置こう。

キリが無い!


『じゃあスキル使うぜ。ハー!』


オレは体の一部を変換するスキルを使った。


そう!オレ達が立てた作戦は、


アキねぇ1人だとシンと上手く会話出来ないから、


オレもシーツを被り、腕を変換スキルで人間の腕に変えて、


人間がお化けに仮装してます。

ザ!シーツ被せてETに似せて!実は中身は本物のモンスターなんですよ。でも正体は内緒だよ作戦!


ETより、腕が人間だから、かなり、リアルに人間っぽい感じでいけるはず!


で、村で会話出来るスキルの本を買いオレが早々スキルを覚えて、交渉はオレがやり、ドレインの魔法の本を、貸してもらい、アキねぇが覚えて、ありがとう、爽やかにバイバーイと手を振りそそくさと撤退する。作戦だ。


完璧な気がしてならない!



スキルを使い腕が人間化した。


『おー!ジュン君凄いよ!ちゃんと人間の腕に見えるよ』


『でも、ETからは少し遠ざかったな。アキねぇジュンの横に並んでみて』


「こう。」


『キッド!なんかそう言う姉妹に見えない?』


『いるいる!こう言うの!妹が仮装して、それに付き合うお姉ちゃんみたいな!』


『まあ姉妹に見えるなら、作戦的には大丈夫なのか?オレ自分が今どうなってるかよくわからないから!』


『うん。大丈夫だと思うよ。』


『そうかぁ?じゃあアキねぇ行こうか?』


「そうね。時間も少ないから、早く行った方がいいかもね。」


2人は村に向かって歩いて行く。


『ジュン!プレイヤーに捕まったらガラクタ集めて、通信機作って、オレに助けを呼ぶんだぞ!』


…最後までETネタかよ。


…全く人ごとだな。


オレは振り返らずそのまま人差し指を天にかかげながら、そのまま、アキねぇと村に入って行った。




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