第一話 転生先は悪役令嬢でした。
転生して数秒。
私は檻の中に入れられています。
右隣からガチャガチャッッて大きな音出して何かしてるし、左隣からなんかブツブツ聞こえてくる。
怖いから出して欲しい…。
そもそも私起きた時牢屋にいるっておかしくないでしょうか??
うぅ…と膝を抱え耳を塞ぎ目を閉じ、すぅっと息を吸い込み、
「うっっっっさあああああいいいいい!!!」
と叫ぶ。こんなの叫んだもん勝ちだ。いいから静かにしてくれ。
私が叫ぶとシーンと音がなくなる。
これはこれで不気味だが静かになったことに越したことはない。
ふぅっと息をついてると、
「随分な様子だな、アリサ・ライモンド」
カツッカツッと靴音が響き私を上から見下ろす男。多分監視とかなんかだろう。
もしかして…叫ぶ声大きすぎて死刑とか…!!!???
血の気が一気に引き顔が強張るのがわかる。
その姿をみて男は鼻で笑う。
「お前はずっとそうしてる方がお似合いだ。今から罰を下そうと思ったがお前の姉が迎えに来たぞ」
姉………?と戸惑いの声が出る前に、ガチャッと開いたかと思うと1人の少女が駆け寄りぎゅっと私を抱きしめる。
銀髪のようで透き通っている髪が首にふわふわ当たってこそばゆい。甘い匂いは…どこか安心してしまう。
そっと少女が顔を上げた時見たその顔に私は息を呑む。
小さな顔にパチリとした大きなサファイアのような瞳。唇も小さく桜色で可愛い。優しく微笑んでるその姿は聖女とか天使とかそういう次元だ。
それと…もう一つ、ある。
この少女、私の描いた漫画の自分をすごく綺麗に描いた感じ、だ。
それにさっきあの男にも私は名前で呼ばれていた。
アリサ・ライモンド
この国一の悪女の名前だ。




