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戦慄のモルテナ  作者: 緑樹ユグ
王国侵攻編
9/23

「わたしと儀式と新たな武器」

ニィナは今いる家を去り、本格的にモルテナの家に住むことになりました

そして前回紹介した悪魔降臨の儀式。これをやることになります

…がさごそ


わたしは自分の家を売ろうとしていた。理由はこれ以上平民が襲ってくるのが怖くなったため


もうイヤだった。平民が襲ってきたらまずモルテナたちはいつも気づいてくれるとは思えない


転がった死体は無視してわたしは重要なものをバッグに入れて出て行く予定だ。もちろん職場も辞めてモルテナの補佐に回ることになる


これでいいと思う。だって、モルテナが勧めてくれたからわたくしの家にいたほうがいいわって


わたしは貴重品などをバッグに入れて去る。扉を閉めて、モルテナの家に行こうとした


「ニィナちゃん」


振り返るとあの優しいおじさんがいた


「ごめんねおじさん。わたし、モルテナの家に行かないと」


「そうだったのか。モルテナさんの場所なら安心だ。でも、僕たちのことは忘れないでくれよ」


わたしは笑顔を作り、言う


「うん。これで別れじゃないから。また会おうねおじさん」


「ああ、またな」」


わたしは家を捨てて去っていく。優しいおじさん。今までありがとう



「では改めて…ようこそ。わたくしの家へ」


わたしがモルテナの家に行くと歓迎してくれた。今度からモルテナの家にいることになったのだ


「衣食住、何も心配なんていらないわ。困ったことはないだろううけど、もしもあるなら遠慮せずわたくしかお手伝いに言ってちょうだいね」


「うん。モルテナ。今後ともよろしく」


嬉しい気持ちでいっぱいだった。前に受けた傷もすっかり治りそうだ


「じゃあニィナの部屋を案内するわ」


そう言ってわたしはモルテナとともに部屋に行く


基本的には2階は部屋が多い。もちろんそこにはお手伝いさんの休憩室がある。寝泊まりする部屋だってある


「うーん…わたくしの部屋は少し小さいので難しいかしらね…」


「いいよモルテナ。適当で」


「だめよ。あなたはわたくしのお気に入りなんだから適当ではだめ」


本当にどこまで優しいアンデッドなんだろうか


「あ」


ただ一言言うと、モルテナはすぐに部屋を見つけた


「ここ…誰も使ってなくて…シングルで…大きいのよね…」


すぐに確認をしてドアを開ける


そこは大きい部屋だった。いや、モルテナの部屋にも近いだろう。シンプルでタンス、大きい机にイス、そして鏡、ベッドがあった


「…ここに決定ね。ニィナ、ここを使いなさい」


断る理由はないだろう


「うん。この部屋にする。ありがとね」


わたしは早速荷物を置いておく。広い部屋。これからの生活に期待が持てそうだ


「そうだニィナ。荷物をそこに置いてムクロとレイスに場所に行きましょう。なんでもやりたいことがあるらしいわ」


「わかった」


もう迷いなんてなくわたしはそこへ向かう



「やあニィナ。部屋、決まったんだって?」


「私らなんて2人部屋ですからね」


そんなこと言ってもにこにこしているムクロにレイス


「何かわたしに用事なの?」


「私から言いましょう。ニィナさん、あなたは悪魔の力を付けたいと思いませんか?」


悪魔の力?


「それって…」


「簡単に言えば力が強くなる儀式です。方法は簡単。魔法陣の真ん中に立ってただ儀式の洗礼を受けるだけ。何も痛みもない、そんな降臨の術です」


う、うーん…でも、これからきっと戦闘はあるだろうしいつも3人に任せっきりもよくないし…できるのであれば…


わたしは既にムクロもそうだがレイスにも信頼がある


「わかった。じゃあ、お願い」


「では、場所を移動しましょう既に用意しています」


どんな儀式だろう?



そこは倉庫だった。既に魔法陣が書かれた場所。色々な物がある場所。ここは結構広いなあ


「わたくしもニィナが強くなれば心配いらないと思うわ」


「期待を裏切るような儀式ではありません」


わたしは魔法陣の中心立っている


どんな感じだろうか?まさか筋肉が増える?肌が変わる?なんだろう


「うーん、期待大!」


「早速やりましょう。動かないでくださいねニィナさん」


モルテナとムクロが見守る中、レイスはよくわからない呪文の詠唱をする


本当によくわからない。果たして言葉なのかそうでもないのか


しかし詠唱を続けると魔法陣が光ってきた。紫色にどんどん光っている


わたしは驚くが逃げるわけにもいかない


せっかく好意でやってくれているのに、変な行動はしたくない


レイスの呪文の詠唱が終わりを迎えようとした


「…悪魔よ!降臨してこの者に大いなる力を!」


ぴかー!


わたしはまばゆい光に目を閉じた


…少し経つといつの間にか光が消えて魔法陣も何もない状態になった


はて?何か変わっただろうか?


「ねえレイス、何か変わったかしら?」


モルテナが言う


「成功で変わってますよ。まず…ニィナさんの傷がありません」


傷?試しに絆創膏をはがしたら傷が無くなっていた


「ほんとだ…」


「後…娘様、武器をニィナさんに渡してください」


そう言うとムクロはわたしに武器を渡す


「…軽い!?重そうな武器が、こんなに軽いなんて!」


「それが悪魔の力です。悪魔は大きい武器を持ち、再生能力を降臨させる。そういうものです」


なんて力なんだろう…!


「…となると後はニィナの武器だね。おや?」


するとモルテナが何かを持ってきてくれた


長い武器で、斬る刃がとても大きい。鎌とも斧とも違うものだった


「これはね、方天戟と言って東洋から伝わる武器よ。誰も扱えないから倉庫入りしてたんだけど、ニィナ、あなたが持ちなさい」


戟…!わたしはモルテナからそれを渡された


何も重くない。軽いと言っていい。わたしはその場ぶんぶんと振り回す。そこまでできるほどこの武器にしっくりと来たのだ


「わ~!ニィナめちゃくちゃかっこいい!」


「大成功ですね。よかった。武器も早速持って」


わたしは戟を背中に背負う。もう何も怖いものはない


「これでニィナは無双の力を持ったわ。後は経験のみ。頑張ろうね」


「ありがとう!レイス!」


わたしは大喜びして3人は笑顔でわたしを見てくれた



続く




ここまで読んでくれてありがとうございます!

というわけで悪魔の力を身につけたニィナ。方天戟を持ち、軽く振り回してその感触を確かめました

今後ニィナも前で戦闘するスタイルとなりました。あとは本人の動きのみです

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