フレイアさん
三日坊主な私がここまで続いてることに、正直かなり驚いてます。
それもこれも読んでくれている方がいるおかげです。ありがとうございます。
眠いので今回かなり短めです。
…明日はもっと長く書きたいなあ…。
さてさて、気を取り直して。
さっそく、残ってくれた異邦人さん達を、王都へ行くために街の皆が話し合いをしている場所に案内する。
目指すは冒険者ギルドの一室、会議室だ。
『名前とかそのまんまじゃん!』というつっこみは無しで。
「ナツちゃん。ちょっといいかな?」
冒険者ギルドへ向かっている途中、私の後ろを歩いている異邦人さん(男性)に声をかけられた。
振り向くと、赤い髪と赤い目をした、道具屋常連NO.1であるフレイアさんが、私を見てにっこりと笑っている。
普段はレイ兄みたいに、優しい雰囲気のお父さんって感じの人なんだけど……なんだろう。今日のフレイアさん、なんか怖い。背中に真っ黒なオーラが、今にも溢れ出てきそうな錯覚を覚える。
どうしたのか聞きたいけど、藪蛇になったら怖いのでここは何も言わないでおく。触らぬなんとかはなんとやらだ。
あ、ちなみに、ナツちゃんっていうのは、私の愛称のことだ。
よくお店に来てくれている、所謂常連さんには、好きに呼んでいいと許可を出している。
大抵の人は、ナツちゃんか、ナツリムちゃんと呼んでくるんだけど……たまにナツリムたんとか、天使とか呼ばれるので、それはちょーっとかんべんしてほしいなあ、なんて。
「はい、何ですか?」
「畑が荒らされて、薬草もいくつか減っていたって言ってたけど……犯人については?」
「えっと、そのことなんですけど……私は家族から畑の現状だけを聞いたので、詳しいことは分からないんです。これから向かうところにいると思うので、お父さんに直接聞いてみたらいいと思います」
そう言って再び前を向く。この件に関しては、私はあまり答えられないんだよね。だって詳しく聞いてくる前に、家を飛び出してギルドに依頼しに行ったし。その後は、もう夜も遅かったからすぐに寝ちゃったし。
「そっか。じゃあこの話はあとでするよ。……ところでナツちゃん。もうひとつ質問があるんだけど……」
あれ?なんか嫌な予感が……。今フレイアさん達を見てはいけないと思ってはいるものの、やっぱり好奇心には勝てずにチラ見してしまった。
「ナツちゃんのお父さん達に聞いたんだけど…なんで熱を出すまで無理しちゃうのかな?ちゃんと休憩するんだよって言ったよね?」
ん?と、無言の圧力を放射しながら、私に微笑んでいるフレイアさん。え、もしかして怒ってます?
黒いオーラがもくもくと増え続けているような気がする。どうせ錯覚なんだろうけど。怖いのでそのもくもく早く無くなって、というかしまってほしい。いや、だって本当に怖いよ。