17/41
呂彪 弥欷助/山極由磨『うさぎの死んだ日』
幼い頃に両親を失い、祖母に育てられた妹。その時から妹の引きこもり生活は始まった。
「生き物」を知らず、育った妹。祖母も他界してからは、日常的に会う「生き物」は兄しか居なくなっていた。
そして、今日。
そんな妹を思って、兄が持ち帰っていたうさぎが死んでしまった。
熱心に妹はうさぎの世話をしていた。
妹を支えていた柱だった。支えていた支柱が一本折れた。
妹はどうなってしまうのかと死骸の処理方法と共に、悩む兄の心情がうかがえる。しかし、その時。うさぎの死が、兄には光に見え始める。
この日、兄は決意する。妹をこの家の外へと連れ出すと。
兄の思いは、引きこもりの妹に伝わるのか。
この夏、兄と妹は家から旅立とうとする。外の世界で妹は──。
旅先の風景は、まるで某有名アニメ映画を見ているよう。文章と共に、風を感じる。
この作品は、うさぎの死をもって両親の死を受け止め、乗り越えていこうとする兄と妹の話。
必死に妹を立ち直らせようとする兄、そして今まで目を伏せていた妹が立ち上がろうとする。この二人の姿を是非、読んで頂きたいと思う。
『うさぎの死んだ日』
作者:山極由磨
URL:http://ncode.syosetu.com/n2240x/




