097 二人の剣聖
荒れ狂う西の海岸で、一人の老人がふわりと立って剣を構えていた。
力が抜けた自然体である。
海岸に小舟で乗り付けた大柄な男が、2本の剣を構えて老人に吠える。
「拙者はニポン帝国の剣聖ミヤモットである。ユナイテッドステータス教国剣聖カミーズミ殿。立ち合いを望む!貴国の礼儀に合わせよう。ステータスオープン」
「ミヤモット 剣聖 LEVEL:74
HP:6326 DEX:5234 STR:7824 称号 剣鬼」
「ステータスなどというものは、もう何年も見ておらぬよ ミヤモット殿」
「我が剛剣をどう受ける!」
ミヤモットは轟音とともに2本の剣を振る。
ふわりひょい。
「ゴワッ!」
ミヤモットの振った先の岸壁が、十字に叩き切られた。
カミーズミには当たっていない。
とん。
ミヤモットの背後の海が二つに割れていた。
ミヤモットの体とともに。
「硬いものなど切って当然。問題はその先じゃ。ステータスなどで解決せんよ」
切り裂かれたニポンの剣鬼は、二度と動かなかった。
ボワワーーーーと、転移光輪が開く。
「王よ 一人強者が減ってしまいました」
「かまわぬ」
「何者じゃ?」
カミーズミが問う。
「異世界人よ。見せてやろうか。ステートピア王である我がステータスを 我がステータスをあがめよ!」
「ステータスオープン」
ステータスの数値の強さの限界を感じ、修行を続けてきたはずのカミーズミは、ステートピア王のパネルの数値に驚愕した。
しかし、剣をかまえ戦いに挑む。
数秒後、カミーズミはあの世に旅立った。
「アナライズマジック アナリザは解析します。強者での上昇率はこの世界も違いはありません。次の検証にお連れします」
ボワワーーーーと、転移光輪が開く。




