94/111
094 ミキザと枢機卿
ある山中。
「おい。じじい!起きろよ!こら ヒール係!」
勇者イヤミキザは倒れて動かない枢機卿を蹴る。
「くそ、しょうがねえな。最後の1本を使うか」
ミキザが呪文を唱えると目の前、空中に透明な瓶が現れる。
神秘的なエメラルドグリーンの光を放つ液体が入っている。
教国宝物庫から持ち出したエリクサーを収納から取り出したのである。
両手が無いミキザは、器用に口にくわえ、バリバリと瓶ごとかみ砕き飲み込む。
ジュワーと切断部から肉が盛り上がり、ミキザの両手が復活した。
手を振り、感触を確かめると、枢機卿の体に刺さった聖剣エクスカリバンを引き抜く。
傷口からさらに出血した。
それを気にも留めず、ミキザは聖剣を手に一人歩き出した。
「ここはどこだ?まあとにかく、あいつらは全員殺す。絶対殺す。超殺す」
そこは、しばらく前、ガリクソンの後方援護のためマングラを転送させた山中であった。
すぐそばには、スラムの里がある。




