049 悲劇5
悲劇5から悲劇6は10分差で同日更新します
マングラの破壊突進は、オサジイの家も揺らす距離まで近づいた。
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
轟音と振動が、オサジイの家を襲う。
刻々と、大きくなりながら。
「マングラか?! ここに」
沈黙して涙を浮かべていたガリクソンが、我に返る。
轟音に混じる、小さな「グシャ」という異音を、彼は聞き逃さなかった。
彼は幾たびもの死線の中で、人体のつぶれる音を知っていた。
「プラウダ!?」
慌てて外に出るが、そのときには。
突進の振動は終わっていた・・・。
マングラが静止した、そのすぐ前で。
プラウダは硬直して、たちつくしていた。
マングラは泣いていた。
「メロちゃん。メロちゃん。おれだ。おれだで。
メロちゃんどこいってた? メロちゃんへんじしてくれ。
メロちゃんオデハずっとさびしかったメロちゃん」
ガリクソンは目を開けて立ったままのプラウダを抱き上げ、オサジイの家へ戻る。
「誰かヒールは使えないか!」
「はい!」
躊躇なく、カタリアが飛びだした。
「すまん。たのむ」
カタリアがヒールをプラウダに唱える。
――反応がない。
「ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール ヒール 」
全く反応がないが、カタリアは魔力が続く限りかけ続ける。
固唾をのんで見守る一同。
薬師の使徒も参加し、呼吸、脈拍、瞳孔反射を確認する。
「ぐあああああーーーーーーーーー」
マングラの狂ったような叫び声が聞こえた。
ペトロンが様子を見に出ると、マングラは自分で作った直線道を逆に走り、消え去るところだった。
そして、小さな赤い肉の塊を見つけ、唖然とする。
「 コ、コンポー・・・・・・・・ 」




