第4話
強引なナンパに困っている美少女同級生はいないかな~とパトロールしながら家に帰ってきた。ちなみにいなかった。
「チビ共~帰ったぞ~」
始業式がまだで休みの下の姉弟に呼びかける。
おかえり~って2人の声が響いてきたのでリビングに行くと2人でゲームをしていた。こいつらはとにかく仲が良い。そして二卵性双生児のくせに外見がそっくりだ。母さん似のキレイな顔立ちで、体もほっそりしている。
ん~可愛い。
「お兄ちゃんどうだった?可愛い子いた?」
と聞いてきたのは、上の妹の結衣だ。名前の由来は母さんの友達らしい。可愛い子だったからと聞いた。
「ん~結衣より可愛い子はいなかったね」
と、適当に返す。
「はやく彼女作ってよ」
と言ってきたのが、下の弟の蓮だ。名前の由来はかっこいいかららしい。そしてこいつはなぜか俺に彼女を作らせたがる。
ちなみに俺の名前は月だ。月と書いてルナと読む。名前の由来は昔読んでた少女マンガからとったらしい。女につけろよその名前って思ったが、子供が生まれたら絶対つけると決めてたらしく第一子の俺につけられた。
「まぁ彼女はそのうちできるっしょ」と適当に流しながら部屋に戻って着替える。
「お前ら、学校にもう俺いないけど大丈夫そ?」
と問いかける。アホ中だからこいつらがイジメられないか心配でしょうがない。去年までは俺が学校を平定していたから学校中が平和な楽園状態だったが、新年度からはどうなるかわからない。
「さすがにうちらになんかしたらお兄ちゃん飛んでくるって分かってるから何もしないでしょ」
ん~頼りない。自分でちょっとは何かしようって気概が感じられない。まぁいいけどさ。こいつらのほっそりボディでなんかできるとも思えないし。
「ほ~ん、まぁなんでもいいけど勉強だけはやれよ、うちの高校入ってもらうから」
この双子は勉強も宿題も全然自主的にやらないからな。努力の才能を母さんの腹の中に置き忘れてきたから、俺が強制的にやらせている。
ちなみに家事にも凄まじく消極的だ。積極的にやることといえば、ゲームくらいか?母さんが甘やかすからすっかりダメ人間みたいになっている。
母さんは俺にはめちゃくちゃ厳しい。父さんの目元をもって生まれてきたからか、とにかく双子の面倒を見て守ってやれと言われる。
そのせいで中学入ったあたりではかなり荒れていた。反抗期的なあれだ。なんで1個下のガキ共のケツまで拭いてやらなあかんねん、と相当荒れた。中2くらいで母さんに涙目で諭されたから、まぁマシになったが。
父さんは俺が4歳の時に交通事故で亡くなった。ほとんど覚えてないが。
半年ぶりくらいか?久しぶりに仏壇の父さんに線香でも上げるか。




