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【日本という国】

昔、この国は「日本」という名ではなかった。

『神代には豊葦原千五百秋瑞穂国と云ふ』(神皇正統記)

“神々の時代には、そもそも「とよあしはらのちいほのあきのみづほの国」と言った”

これが、「日本」という国のそもそもの名前である。


『又は大八州国と云ふ』

“または「おおやしまのくに」ともいう”

これは、神がこの国を産んだ時、八つの島だったからである。

『又は耶麻土と云ふ。是は大八州の中国の名也』

“または「やまと」という。これは八つの島の「なかつくに」の名である”

八番目の島は大日本豊秋津州おおやまととよあきづしまと名付けられた。代々の都がそこにあるので、我が国は「やまと」という。

『耶麻土と云へることは山迹と云也』

“「やまと」とは「やまあと」という意味である”

氷河期の時代、日本列島にやって来た人々は、山を往来した。その足跡が多く残るので、「やまあと」という。あるいは、古の言葉で「居住」のことを「」という。山に暮らしたから「山止やまと」である。


『大日本とも大倭とも書ことは、此国に漢字伝て後、国の名をかくに字をば大日本と定てしかも耶麻土とよませたるなり』

“「大日本」とも「大倭」とも書くのは、この国に漢字が伝わった後、国の名を書く字は「大日本」と定めて、しかも「やまと」と読ませたのである”

『大日■のしろしめす御国なれば、其義をもとれるか、はた日の出る所にちかければしかいへるか』

“日輪の神の子孫が治める国だから、それも反映したのか、はたまた日の出てくる所に近いからそういうのか”

しかし、本来「ひのもと」とは読まない、「やまと」である。たまに「日の本」と呼んだり

するのは文字のせいである。

『若は大の字をくはへず、日本ともかけり』

“もしくは、「大」の字を加えず、「日本」とも書く”

「日本」とは、やまとが漢字を受け入れ、東アジア世界に対応するための名だったのである。

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