#4:ヒロインとヒーローは遅れてやってくる
お久しぶりです。
活動記録にも記載していましたが、今年はリアルが忙しいので亀更新になると思います。年明けには毎週投稿出来るように頑張りますので、応援お願いします。
戦況は相変わらず不利な状況です。私――愛月もみなさんを回復しながら支援をしていますけど、正直何も変わっていません。体力を回復しても、力を強化しているわけではないので同じことを繰り返しているようにも思えます。
「なかなかしぶとかったな。けど、そろそろ終わらせるとしましょう『風龍』」
その声を聞いた瞬間私たちに、衝撃が走った。あの魔法をまだ発動できるのかということと、それを防ぐことが出来ないかもしれないという二つの懸念からです。しかし、私たちが逃げるわけにはいかない。そんな時一つの声が響き渡った。
「あら、その魔法面白そうね。『風龍』」
「なに!?」
突然『風龍』と同じ魔法が放たれた。そして二つの魔法は相殺するかと思われたけど、相手の魔法を呑み込み、さらに大きくなった『風龍』が相手を飲み込んだ。
「あ、あなたは」
美涼ちゃんが驚いたようにそう言った。私もその人物には面識があります。白いローブに仮面を付けた彼女。クローディアさんである。この魔法の強さ、ヒカルさんと並ぶぐらいに強い。あれ、そういえばヒカルさんは?
「なかなかやりますね」
「『マジックブレイク』」
クローディアさんは彼に『マジックブレイク』という魔法を使った。しばらく私たちは何が起こったのか理解できなかったけど、直ぐに何が起きたのかは私たちよりも先に目の前にいる男の人が気づくことになった。
「『ウインドブレス』……おい!?なんで発動しねぇ!」
「ふふふ、なんででしょうね?それじゃあ、私はここで失礼するわね。後は頑張って頂戴」
私たちにそう言うとクローディアさんはその場から消えてしまった。
「よし、みんな行くよ!」
ヒカルさんがいないときは瑠光ちゃんが元気づけてくれる。分が悪いと思ったのか先程まで戦っていたピエロ含む残りの3人も戦闘に加算してきた。残り3人は魔法は封じられてないので少し厳しい。
「ウィンド様ばかり見てるからこうなるのねん」
ピエロがそう言ったので、私たちは周りを確認するといつの間にか魔物に囲まれていた。
「いつの間に囲まれていますね」
フィーシャが焦ったようにそう言った。琴葉ちゃんも隣で何も言ってないけど、焦った表情を浮かべていた。そして、魔物が待ってくれるはずもなく、一斉に襲ってきた。美涼ちゃんは魔法を使おうとしていたけど、私たちを巻き込むと懸念しているのか、囲まれた恐怖で動けないのか、腕をブルブルと震えさせたまま魔法を放つことはなかった。
このままではまずい。でももう手の打ちようがない。助けてヒカルさん。
「呼んだか愛月?」
「ヒカルさん!」
ふと聞こえるはずのない声がした。振り返ってみるとそこにはヒカルさんが立っていた。美涼ちゃんたちはヒカルさんを見ると安堵の表情を浮かべた。
「遅れてごめんな。まさかボルルアに行っている間にこんなことになってるとは思わなかった」
愛月たちは苦戦している様子だった。彼女たちでも苦戦する相手ってどんだけ凄いんだよ。彼女たちも俺のスキルの影響でステータスは諸々上がっているはずなのに。とはいえそれは目の前にいるリーダー格の男だけだ。
「『風龍』……クソ、やっぱり使えねえ」
奴は魔法を発動させようとしていたが、発動しなかった。
〖マスター、他の属性で使ってみたらどうですか?〗
〖ウン、『火龍』とかドウ?〗
ミスラさんとノヴァさんがそんなことを言ってきた。確かに面白い技だ。でも、これって確か六大英雄しか使えないんじゃなかったっけな。あまり目立ちたくないんだけど、まぁそんなことももう言ってられない気もしてきたんだけど。
「これでも喰らえ『火龍』」
龍の力をした炎が相手を飲み込んだ。流石に倒しただろう、死んでしまっている可能性もあるけど。
「その魔法は『火龍』、だが何故貴様が!?」
驚いている様子だ。いや、まぁ適当に属性変えて使っただけだから何故って言われても困るんだよな。やっぱり六大英雄は全員龍の技が使えるってことか?だとしたらあの時エレクが使わなかったのって、あの野郎手加減しやがったな。
「クソっ、仕方ない。お前らここは引くぞ」
「くそぉ、覚えておくのねん!」
「はいはい『テレポート』」
「俺もまだまだ鍛錬が足りないか」
4人は各々そんなことを言うと、女性の人が『テレポート』を使っていなくなってしまった。逃がしたか。
それにしても六大英雄って、確かロキさんが地属性でエレクが雷属性だったはずだけど今のやつは風属性のやつなのではないだろうか?火と水、氷属性の使い手に会ったことないし、ロキさんもエレクも龍の魔法を使っているところは見たことないので、それだけでは判断できないのだけど。
六大英雄は魔法を倒すために終結した各属性の使い手のエキスパートだと聞いている。けど、だとしたらあいつは何故街を襲っているのか。エレクは何故魔王の下に付いているのか。謎な部分が多いな。エレクにはこの件について聞かないほうがいいのかもしれない。
「光君聞いてる!?」
「お、おう。わりぃ、聞いてなかった」
愛が俺の腕を揺らしながら、俺に話しかけていた。もっとも俺はさっきまで一人で考え事をしていたため、話を聞いていなかったのだが。
「助けてくれてありがとって言ってるのよ」
唯が少し棘のある口調でそう言った。相変わらずだなぁと思いつつも、今のは俺が悪かったので否定はできない。
「ヒカル、なんでこのタイミングでボルルアに行ってるのよ」
「クローディアさんが来なかったら、私たち危なかったからね?」
「あまりヒカルさんを責めないでください。こうして来てくれたんですし」
「そうそう、それじゃあ。この話はおしまい。家に戻ろっ」
いつまでもここに居るわけにもいかないし、朱莉の提案に賛同する形で俺たちはホームへと戻った。
「お帰りなさいませ、ご主人様」
「ヒカル様お帰りなさい」
ホームに戻ると、メアリーとサリーが出迎えてくれた。ここまで警報が鳴り響いてはいたらしいのだが、サリーの護衛が最も大事だと考えたメアリーはここに残っていたらしい。彼女の判断は正しいそう思って彼女の頭を撫でてあげると頬を赤くしながらも喜んでくれた。
「しかし、このままでは闘技祭は延期か中止ということになるでしょうね」
フィーシャが少し残念そうにそう言った。この国で最も大きなイベントだというし、今年からは彼女自身も参加するのでより一層楽しみなんだろうな。
「これは……一度お城に戻って考えてみますね」
「あ、私も行きます」
フィーシャとサリーの王女2人組はお城に戻って、今後の対策を話し合うそうだ。魔物だけでなく、エルフもいたのが問題だったらしい。まぁ確かに、魔物とエルフが一緒に襲撃してきた。これはウィシュト王国で何かが起きている可能性が高い。そうなると自治区のモココ、それからシャレスト王国、ボルルアで協力する必要がある。異常な事態が起きた際は各国で協力することになっているらしい。最もティファリナ帝国も参加できないし、今回はウィシュト王国も参加できない。そうなってくると残りの国同士での結束が重要になってくる。フィーシャは勿論、ここにはサリーもいるので色々と話がしやすいらしい。
「さてと、政治的なことは難しくて分からないから、光君今から遊ぼうよ!」
「あっ、いいですね。私も遊びたいです」
愛と愛月の2人が遊びを提案してきたけど、俺はそれを断った。
「お前たち、少し弱くなったんじゃないか?これから特訓するぞ」
俺がそう言った瞬間、彼女たちの顔が若干青ざめたような気がした。
ヒロインはクローディア、ヒーローはヒカルを表しています。
まともなサブタイトル思いつかない……
他の作品も良ければ是非見てみてください。




