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#5:昇格試験

昇格試験編です。

この章どうやって終わらせるべきですかね……あまり長くならないように調整はします。


「Aランクになるといいことはあるのか?」


 俺はアリアさんに聞いた。ランクが上がっても、メリットがないならそのまま残ったほうがいいだろう。


「そうね…高ランクの依頼を受けることができるっていうのが大きな特徴ね。もちろん報酬もずば抜けているわ」


 はて…どうするべきかな。


「そもそもなんで私達をAランクに?」

「簡単に言えば人手不足なのよ。……また3人減ることになりそうだし」


 うーわ。なんとも言えない罪悪感。あの3人に対するそれはないけど、アリアさんに対する罪悪感は残る。何かいいように利用された気分だ。


「いいんじゃないかな?別に、上がっても困ることにはならなそうだし」

「そうか……お前がそういうなら俺は構わないぞ」

「決まりね。ならば、早速Aランクに昇格するための試験を受けてもらうわ」


「えっ?試練あるんですか?」

「そういう決まりよ。まぁ、もちろん私たちは手加減するんだけどね」

「私たちですか?」


 沙織は私たちという単語に引っかかった。


「よっしゃあ!あんな決闘見せられてうずうずしてたんだ。ようやくお前たちと戦えるぜ!」

「アグニ……貴方、一応試験なのわかってるよね?」

「お、おう。もちろんだぜ」


 アグニさんが若干言葉を詰まらせながら、アリアさんにそう言っていたが、あれは本気で来ようとしていたな。


「そうそう、一応『プルヒール』……水属性の回復魔法をかけておいたわ。無属性の『フルヒール』とかには遠く及ばないと思うけど」

「いえ、十分です。ありがとうございます」

「ありがとうございます!」


 回復してくれたのはありがたいな。アリアさんは弱いとか言ってるけど、それでも俺たちは全回復出来た。


「そろそろ、始めようぜ!」

「アグニ、まぁいいわ。それじゃあ先攻は譲るわ」


「沙織、行くぞ!」

「うん!」

 

 俺は大剣を振りかざした。……のだが、相手の長剣に止められてしまった。


「力任せに殴るだけじゃあ、だめだぜ!?」

「ちっ」


 いとも簡単に止められるとは思っていなかったな。


「行くぜ、『大炎剣』」


 アグニさんは剣を巨大化させて、炎を纏った攻撃をしてきた。ぐはっ、流石に厳しい。


「寛太君、スキルを使って!」 


 スキル……火に有効なのは確か!


「このまま、吹き飛ぼしてやるぜ!」

「『水斬』」


 アグニさんの剣にまとっている炎を消して、さらにはダメージを与えることもできた。


「『ウエーブ』」


 しまった。アグニさんとの戦いに夢中になっていて、周りを見ていなかった。


「『ウォーターシールド』」

「甘いわね」


 沙織のシールドを砕いて、波が襲ってきた。そのまま、俺は吹き飛ばされた。


「寛太君、大丈夫!?」

「ああ、なんとか」


 つか、あいつらは何者なんだ。ても足も出ねえ。さっきの奴らと違って、無言でも連携が取れている。さっきのがAランクと言っていたから、彼らはその上か。


「戦闘中にいつまでも話してるんじゃないぜ、っと!」

 

俺は大剣で受け止めたのだが、すぐにもう一回剣を振られて、防ぐことができなかった.


「ぐはっ」

「まだまだ甘いんじゃねえの?」


 厳しいな、何より沙織との連携がうまくいかない。アグニさんは沙織との間に俺が入るような位置に動きながら戦っている。確かにさっきの戦いを見て対策していたなら、有効な戦法だろう。


「『レインシュート』」


 沙織の新技だ。水の魔力を雨の様に変形させて降らすことで、狙った場所にピンポイントで撃ち込むことができる。完全に意表をついついたので命中するだろう。


「『ウェーブ』」

 

 アリアさんの魔法で打ち消されてしまった。さらに、俺たちを巨大な波が飲み込もうとしている。アグニさんを巻き込むつもりか。


「アグニさん……いないだと?」


 俺はすばやく横に交わして、間一髪で躱した。


「戦闘中に相手の心配か?」

「それじゃあそろそろ終わらせるとしましょうか『ウエーブ』」


 また同じ手……なわけはないな。さっきよりやばい感じがする。沙織は当たらない位置にいるだろうし、大丈夫だろう。さっきは左に躱したが、読まれることを考慮するなら右だ。


「反対に躱すってことは分かってんだよ!」

「えっ!?」


 沙織が驚きの声を上げた。声は上からしたな。上を見るとウェーブの上にのるアグニさんの姿があった。おそらくあの位置から落下速度と合わせて叩きつけるのが狙いだろう。だが、上からだと大雑把にしか位置を把握できていないだろう。ちゃんと視認出来なければ、当てられない。当てられなければ、力など意味をなさない。まったく俺を誰だと思っているんだ。俺は大剣使いの剣士である。だがそれ以前に……


「……俺は暗殺者だぞ?『気配隠蔽』」

「なっ!?」


 これで俺の姿は見えないだろう。俺は少し場所を移動すると、アグニさんはもともと立っている場所に思いっきり剣を叩きつけていた。


 しかし、バランスは取れていない。


「危ねっ」

「なっ!?」


俺が短剣を突き刺そうとすると、殺気に気づいたのかすぐに躱された。これで相手の作戦も一つ封じたが、こちらのほうが戦略が少ないのは確かだ。


「そこまでよ」

「アリア?」

「アリアさん!?」

「……どういうことだ?」


 思わずアリアさんに少し怒った声で言ってしまった。慌ててアリアさんの顔を見たけれど、特に気にしている様子はなくてほっとした。


「そもそもこれは昇格のテストよ。私たちに勝つことを前提としているわけではないわ」

「そういえば……完全に忘れてました」

「いいのよ、サオリ。別にチャレンジャーは全力を尽くさなきゃ」


 アリアさんはにこっと笑った。もう少し表情が硬い人だと思っていたけれど、こんな表情もできるんだな。


「……寛太君?」

「何か失礼なことを考えてないかしら?」


 2人からそれぞれ異なる負のオーラを感じた。アグニさんの方を見たものの彼には伝わっていないのか、首を傾げるだけだった。


「何はともあれ、これであなたたちもAランクよ。これでほとんどの依頼が受けられるわ」

「寛太君、早速何か受けようよ!」

「おう!」


 それから俺たちは様々な依頼を受けた。魔物の討伐部位を持ち帰るものだったり、殲滅したりと結構色々な種類の依頼をこなした。依頼をこなして、宿でのんびりする。こんな生活が続いた。変化があったのは、俺たちがAランクになってから1週間が経ったときだった。


「リラさん!討伐終わりました!」

「ほい、これが依頼のコボルトだ」


 そう言うと俺はマジックバックからコボルトを出した。この依頼も大して時間がかかったわけではない。


「はい、確認しました!お疲れ様です」


 そう言うリラさんの猫耳が時々ピクッとなるのが可愛らしい。どうやら彼女は獣人の中の猫人族らしい。種族特有の猫耳なのかな。


「そういえば、ギルドマスターがあなたたちを呼んでいました。何でも依頼があるとか」

「分かった、すぐに行く」


 指名依頼――それもギルドマスターからだ。相当緊急なもの、高ランクの依頼あるいは俺たちにしかこなせない依頼だろう。アリアさんとは戦った仲でもあるし……話を聞くだけ聞いてやろう。ちゃんと報酬を弾んでもらわなきゃな。


「寛太君、何を企んでるの?」

「いや、別に何も企んでないぞ?」

「本当かなー?怪しい……」


 首を傾げながら俺のことをじっと見つめてきた。


「……なんだよ」

「べっつにー、アリアさん綺麗だから流されたのかなって」

「んなわけないだろ?」


 すると沙織はいたずらが成功した時のような笑みを浮かべた。


「だと思った、寛太君は私がいないと駄目だもんね〜」


 否定はしない。沙織の言っていることは事実なのがまた腹立たしい。こんな可愛い彼女を手放したりするものか。


「あの……そろそろ」

「あ、そうだった!寛太君行くよ!」


 すっかりギルドマスターのところに行くのを忘れてた。


「おう」


 さて、どんなクエストが待ち受けてることやら。


紗莉:「よっしゃ、後書きやっていくわ」

蛍 :「よろしくです~、マロンもご挨拶しましょうね~」

紗莉:「挨拶何てできるわけ……うわっ、本当にした!?スラさんもやってみなさいよ!」

スラ:「……」

紗莉:「餌食べてんじゃないわよー!」

蛍 :「次回『盗賊団からの予告状』です!」

紗莉:「こらー!」

蛍 :「来週もまた見てくださいね~」



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