#41:再会
41話目です。何とか日曜日に間に合いました……これからも無理せず週1投稿を続けていきます。余裕ができれば+αも考えております。+αや投稿できない週などは活動報告にてお知らせします。
最近恋愛に偏っている気がする……もう少ししたら戦闘要素も復活させていきます。
「光君!」
「ヒカルさん!」
「待ちなさい!」
俺を見つけると愛月と愛が俺に抱き着いてきた。突然のことに少し驚いたものの受け止めた。美涼が一瞬驚いたような表情を浮かべると急に険しそうな顔になった。
「何で貴方たちがいるのかしら?」
美涼はは低い声で相手を――オリビアたちを威嚇するように言った。中村さんや小林さん東条さん、フィーシャの4人は警戒を強めていた。
「ヒカルから離れなさい」
「ヒカル様から離れてください」
そういうと美涼は魔法をフィーシャは矢を放つ構えをとった。このままでは埒が明かない。こうなってしまったら話すしかないだろう――俺の本当の能力について。これで帰還方法知っている俺を倒すということで戦いになってしまったら仕方ないだろう。
「皆に話したいことがある」
「なるほど、そういうことだったんですか」
俺が聖なる勇者だと知らなかったティサリーヌは二重の意味で驚いていた。俺は彼女たちに自分が魔王であることと、独自に帰還方法を探していると伝えた。
「ヒカルそこに座りなさい」
「ヒカル、瑠光は怒っています!」
俺は座っていたのに何故か美涼に座れと言われた。表情が怖い。魔王であることを怒っているのだろうか。瑠光も相当怒っている様子だ。小林さんはおろおろとどうしていいいか分かっていない様子だし、中村さんはやれやれという感じでコチラを見ていた。どううやら俺の助けはいないらしい。
「悪かったな、俺が魔王で」
「そこではありません!」
俺が魔王であったことを謝ると愛月が珍しく怒った。そこではない?だとしたら何に対して怒っているのだろうか?
「もう少し私たちを信じてほしかったです」
「光君!言ってくれれば協力できたもん」
フィーシャと、愛に言われてハッとした。帰還の為とか言いながら俺は仲間をこいつらを信じてやれなかっただけじゃないのか?こいつらを信じていたならば、別に力のことを最初から言っていても良かったはずだ。
「私たちがヒカルさんと敵対するはずありません」
「私たちは仲間でしょ?」
普段引っ込み思案の小林さんとお嬢様口調の東条さんの素の言葉が俺の心に響いた。そして俺はごめんと言った。すると、みんなの表情が和らぎ、笑みを見せてくれた。
「それでこれからどうしようか?」
俺は皆に問うた。王城では魔王は敵という風習が根付いており、交渉はできないだろうというのがフィーシャの意見だ。先生たちには無事であるということだけを伝えておくのがいいのだろうか。しかし、これからこの人数で行動するとなると流石に狭い。俺たちだけの拠点――いわゆるクランハウスというものを作ろうという話になった。
俺たちはクランハウスを買うことの出来る場所に向かった。クランハウスと言うからにはクランを立てなければいけないのだが、名前をすぐに決める必要は無かったので、登録した。流石に全員で店に入るわけには行かなかったので、ここにはメアリーとオリビアとフィーシャの3人しかいない。俺たちはクラスの拠点から少し離れた場所の家を購入した。ちなみに値段は白金貨200枚で、そこら辺の家よりもかなり高いお値段だ。白金貨1枚は金貨100枚であり、とても払える額ではないと思い分割しようとしたのだが、フィーシャが小切手というもの使って全額払ってしまった。
俺たちは美涼たちと合流して、新しいクランハウスに向かった。新しいクランハウスは巨大な庭がついており、とても大きなものだった。日本じゃこんな広い屋敷には住めなかっただろうしなぁ。美涼と瑠光、愛月、小林さん、中村さんの5人も驚いていた。
「まぁまぁの広さだね光君!唯ちゃん!」
「そうね……私たちの家ほどではないにしろ、大きいことは確かですこと」
若干2名、日本在住の財閥令嬢様はこのサイズが小さいと仰せつかっておりますが。2人の家はどれほど大きいのだろうか。日本三大財閥恐るべし。四天王組、王女組はお城に住んでいたために、全く驚かない。流石に屋敷が大きいとは言っても、お城ほどではない。ただ、メアリーも不思議とそこまで驚いている様子ではなかった。
クランハウスは内部も広々としていた。部屋もたくさんあって、俺たちだけではかなり部屋数が余るだろう。
「先生たちのいるクランハウスよりも大きいのですが……いいんでしょうか?」
「大丈夫大丈夫!気にしちゃ負けだよ!」
小林さんが周りを見渡しながらそう言うと、中村さんがテンション高めにそう言った。人は新しい環境になるとテンションは高くなると聞いた事あるけど、俺は彼女ほどテンションは上がらなかった。こんなに大きな家という恐れのようなもので頭が一杯だった。
〖魔王様たるモノ、堂々とすべシ〗
〖マスター頑張ってください!〗
お前らは気楽でいいよなぁ、ちょっとそこ変わってくれないかな。そっちの方が楽な気がする。そんな叶いもしない馬鹿なことを考えていた。
「どうしたのヒカル?」
瑠光が俺の顔を覗き込むように見てきた。俺の心臓がドキリと跳ね上がる感覚がした。こいつらといることに慣れてしまっていたが、こいつらは美少女である。そんな彼女たちと一緒に生活していくのか?そんなことを考えていた俺に、さらなる追い討ちがかかった。
「私たちを信用しなかった罰として、今日は私たちと一緒に寝てもらうね」
瑠光がそう言うと、美涼と愛月と西条さんとフィーシャの4人が俺に纏わりついてきた。まずはこのメンバーで風呂に入るらしい……って一緒に寝るよりハードル高くないか!?そもそも同じパーティメンバーの俺に対して心を許しすぎじゃないか?
「魔王様ファイトー!」
「頑張ってください」
オリビア、助けてくれという意味を込めた視線を送ってみたのだが、オリビアはそっぽを向いてしまい、アメリアは呑気にオリビアはいつも通りの声で応援された。そんなこと頼んだ覚えはないんだけど。アリーチェとメアリー、それに中村さんたちは俺のことなど気にせず、別の話題で盛り上がっていた。
俺は風呂場までおとなしくついていった。別に逃げることは簡単なんだけど、そんなことをしたら彼女たちに対する罪悪感は消えないだろうし、何しろあとが怖い。後者はただの勘だが、おとなしくしておいたほうがいい。これは間違いないと俺の本能が叫んでいた……気のせいだよな、これ。俺は一体何をされるのだろうか。これまで戦ってきた相手は全く感じなかったけど、力じゃない。何かで負けている気がする。
〖恋する乙女はやっぱり強いのね〗
〖そうなノ?そんな言葉聞いたことないケド〗
「ヒカルさん、早く服脱いでください」
「早く入ろ!」
愛月と愛に急かされて、俺は服を脱いだ。クラスメイトの女子の前で着替えるなんて恥ずかしいけど、彼女たちは俺を気にすることなく着替えていた。そこせめて隠しなさい!
「改めて見ると凄いな」
屋敷を買う時にある程度紹介されていたけれど、風呂もこんなに広いとは。というか、日本のホテルの浴場とそこまで変わらない気もする。クラスの全員が入っても余裕の広さだ。
俺たちにとってはありがたいことだった。異世界に入ってから風呂に入る機会は当然ながら減った。自分の家の風呂に入る。それは、こんなに大きい風呂であっても安心するものだ。バスタオル1枚の美少女たちがいなかったらの話だけど。
風呂では美涼たちに体を交代で洗ってもらったりと大変だった。美涼、瑠光、愛月、フィーシャ、愛の5人が平等にしてと言ってきたのでかなり時間がかかった。
〖また日本の風呂に入れるのかな〗
風呂に浸かった俺はふとそんなことを考えた。誰にも聞こえていない、この言葉。脳内にはミスラたちがいるけど、いつものノリで返されるだけだろう。彼女たちの返事は以外にも真剣だった。
〖マスターが成長すればきっと〗
〖ウン〗
2人は帰れる可能性は0ではないと言ってくれた。変えるためにはにはもっと強くならないとな。強くなってスキルを覚えればいつか世界をも越えられる力が手に入るはずだ。後で、フィーシャとオリビアに歴代の勇者と魔王がどうやって強くなったか聞いておこう。
後書き考え中( ˘ω˘)スヤァ
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