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#18:ドワーフの国ボルルア

7月も半ばを過ぎました。あいかわらず暑いままですね(´・ω・`)

第18話目です。ついに第1章の舞台ボルルアに着きます!

ここから数話は新キャラが出てきます!

2019/7/26 9:20 追記

プロローグ編を読みやすくしました。内容自体は変わっていません。小説の書き方を第1章と同時に変えてしまっていたので現在の書き方に統一しました。

 俺はそれぞれの水筒を使って水を飲んだ(精神的には逆に疲れた)後、再び街に向かって歩いていた。すると後ろから「おーい」と言う声とともに馬車が走ってきた。おお、そういえば馬車ってこの世界にあるのか。


「お前ら、ボルルアに行くのか?良ければ乗って行くかい?」


 馬車を引いていた中年のおっさんがそう言った。そうだな、こっからでも馬車に乗った乗ったほうが早いだろう。上を見るとオレンジ色に輝いていた。


「夜までには着けるのか?」

「歩くと難しいだろうが、これなら余裕で着くぞ」


 俺はともかくこいつらを野宿させるのは良くない。馬車に乗せてもらったほうが良いだろう。


「お願いできるか。代金はいくらだ?」

「いや、金なんていいよ。別嬪さんとそのお連れさんを乗せるぐらい構わないさ」


 俺だけだったら乗せてくれないような口ぶりだな……まぁいいやお前らGJ!よく見ると皆顔を赤くしていた。これはチャンスだな、西条さんにはやりたい放題されてたからな、ここでお返ししておこう。俺は西条さんの方を向いて西条さんお得意の悪い事を企んでいる笑みを浮かべて、


「別嬪さんだってよ~」

「うぅ……本当に?」


 西条さんが顔をさっきよりも赤らめていた、ただやっぱりその上目遣いはずるいものがある。なんか仕返し出来た感じがしない……ん?なんだこの凍え死んでしまうようなこの空気は。


「私は可愛いかしら?」

「私も可愛いですよね?」

「私にも可愛いって言ってください!」


 美涼さんと愛月さんとフィーシャさんや、そんな殺気を放ちながら可愛いかどうかなんて聞かれてもお望みどうりの答えは出せませんぞ……ゴホンゴホン、ついこの殺気に負けて怯えて変な口調になってた。危ない危ない、ここは冷静を装って……


「可愛いと思うぞ?」


 そう言うと3人から出ていた殺気が消え、顔がトマトよりも赤くなっていた。恥ずかしいならこんなこと言わせないでよ……瑠光と小林さんはこの光景を苦笑いしながら見ていた。


「あの、乗らないのかい?」


馬車を引いていた男性が呆れたように声をかけてきた。すみません、コイツらの対応しててえ完全に忘れてました。


「すみません!すぐ乗ります!」

「全く最近の若いのは……見せつけてくれるじゃないか」


 今度は笑顔で、否、からかうようにそう言ってきた。表情が愉快な人だ。こんな顔で仕事ができるなんて、この仕事によほどやりがいを感じているんだろうな。


 それからどれぐらい経ったんだろう?目の前に大きな城門が見えてきた。するとそこでおっさんは馬車を止めた。


「よし!着いたぜ。こっから先は降りて行ったほうがいい。関所でステータスプレートを開けば通して貰える」

「ああ、分かった。すまないな、一応お金を渡しておく、足りないだろうけど」

「いや、別に通りかかっただけだから、遠慮すんなって!」


 そういうと結局俺がお金を払う前にいなくなってしまった。


「いい人でしたね」 

「そうだな」


 フィーシャ王女に賛同した。乗せてくれるだけでもありがたかったのに、お金を払わなくていいなんて……


「それじゃ、行きましょ」


 美涼を先頭に門に向かった。俺はその間にステータスを偽装しておいた。ちなみに偽装は前回の失敗を活かしてある程度の数値にした。今30Lvだが、伊藤たちは20Lv ぐらいと仮定して……そこから数値を少し下げて魔法の適性を全て消しておいた。スキルや魔法もとりあえず消しておいて……よし、こんなもんで良いだろう。


〖ノヴァ出来たか?〗

〖ウン〗


 俺はあの後馬車に乗っているときに集団偽造魔法をノヴァに頼んでいた。俺の【ステータス神化】の影響でステータスがかなり上がっていた。そのため門番に気づかれないようにある程度下げておいた。闇魔法『集団偽造』厨ニ臭い名前かもしれないが、この技はまだ使うこともあるだろう。ちなみにこの魔法は本人にはもとのステータスが見えているが他の人が見ようとすると偽装したステータスが見えるらしい。ノヴァによると俺の力的にはおそらく【高位鑑定】であっても誤魔かせると言っていたので、問題ないだろう。


「次は君たちか。ステータスプレートを見せてくれるか?」

 言われた通りにステータスプレートを見せた。

「これは……勇者様でしたか!となるとあのお方の仲間でしたか、おいそこのお前勇者様方を案内しろ!」


 門番の男の人が、近くにいた休憩中の兵士を呼んだ。それにしても勇者ってだけで、やけに歓迎されてないか。それにあのお方って誰のことなんだ?


 俺たちは案内してくれている兵士のあとに続いて歩いていた。なるほどな、ここは人族もいることにいるが、半数以上はドワーフが占めているのか。それにしてもこの王国もシャレストに負けないぐらいに大きい並みに大きいな。周りを見るとチラチラこちらを見ている、人間が珍しいのかと言うわけではなさそうだし……


「なんか……視線がすごいです」


 愛月が俺の腕を組んで少し後ろに怯えるように隠れた。そういえば最近の俺に対する態度で忘れてたけど、こいつは重度の人見知りだったんだっけ。俺に慣れてる暮れてるのはありがたいし、可愛いからいいんだけど隠れるなら美涼とか瑠光のそばに行ってほしいな。


「私も、光君と腕組むー!」

「おわっ」


 西条さんが愛月が組んでいる腕とは反対の腕を組んだ。西条さんはどうして急に腕を組んでくるの、本当に可愛いんだけど、俺の精神がすり減る……右腕には天使が、左腕幼き姫という呼び名が似合うだろうか?普段は男子に対して見下ろす態度をとっていることで有名だった西条さんがここまで変わるとは正直思っていなかった。


「随分と見せつけてくれますね……」


 案内をしてくれていた兵士がしょんぼりしたような顔でそう言った。



――俺たちは王城に着いた。街を歩いているうちにだんだんと暗くなってきていたので、さっさと終わらせて宿を取りたい。


 王城に入ってから3分ほどで王の間と思われる場所の扉に着いた。その扉の脇に居た騎士によって扉が開かれた。すると連れてきてくれた兵士が王の間に向かって叫んだ。


「国王陛下、失礼します!新たに訪問された勇者様をお連れしました!」


「うむ、聞いておる。余はバルティア=ムーバだ。ここにいるのは、我が娘である」


 すると隣にいた、王女と思われる紫のロングヘアーの女の子が一歩前に出てきた。


「初めまして、私はバルティア=ティサリーヌと言います、よろしくお願いしますね」


 王女はそういうと一歩下がった。王様は今度は俺たちの名前を聞いてきた。しかしだな王様と話すのもあんまり得意じゃないんだよな……教員とはまた違った威圧的に来る感じ、あんまり得意ではない。さて何て返そうか。


「お初にお目にかかります、私はシャレスト王国第三王女シャルル=フィーシャです。そして今回こちらにいらっしゃるのが勇者様方です」

「ほう、一国の王女と冒険をする勇者か。興味があるな……汝、名を何と申すか?」


 うげっ、その視線は確実に俺を見ている……まぁ男が俺しかいない時点で眼を付けらるとは思っていたのだが……


「俺は 吉川 光といいます。職業は勇者と剣士です」

「そうか、それでその女子たちは皆汝の妻女か?」

 

 なんてことを言い出すんだ、このおっさん。俺がこいつらに釣り合っていないの分かっていて言っているのか。だがここは正直に答えるか。


「いえ、ただの旅仲間です」

「そうか、ならばそなたたちは我が息子の妻にならぬか?」

「お父様!」


 視線を美涼たちに変えると言った。全員に即答で断られた上に自分の娘にも呆れた目で見られたことが相当ショックだったのか落ち込んでいた。


「まぁ、明日我が国の英雄と共に我が息子もダンジョンから戻ってくる。明日の昼過ぎに是非来てくれないか?」

「分かりました、それと一つお聞きしたいのですが、英雄とは一体誰のことなんでしょうか?」


 気になっていた疑問だ。この国を救った英雄がいるらしいが、誰なんだろうか。王様はにやりと笑って言った。


「それは、明日のお楽しみだ」


 ちょうど、俺たちの面会時間が終わったらしい。先ほどの兵士に案内されて王の間を出た。王城を出た後近辺の宿屋を探した。通りを歩いていると良さそうな宿があったのでそこに決めた。3人部屋と4人部屋をとった。ちなみに部屋の組み合わせは俺•美涼•フィーシャ•西条さんと瑠光•愛月•小林さんになった。昨日の添い寝の件を美涼が西条さんに暴露したみたい。頬を膨らませながら一緒の部屋を抗議された。


 夜ご飯を食べた後、それぞれの部屋に入った。ベットを四つ繋げて寝た。左には美涼が右にはフィーシャが上には西条さんが覆い被さるようにして眠っていた。身動きが取れない、でも昨日も似たようなことがあったので、あんまり何も思わなくなった。昨日よりも緊張しないし、慣れって恐ろしいな。


 ――翌日俺たちはギルドに向かっていた。ギルドで冒険者登録をしてもらわないと買取りがしてもらえないらしい。早めに取っておいて損はないとフィーシャが教えてくれたので登録に向かった。ちなみにフィーシャはギルドカードは持っているらしい。


 冒険者ギルドに向かっている途中でノヴァが念話で話しかけてきた。


〖魔王様……魔王のオーラは消しておいたほうがいい〗

〖どうしてだ?〗

〖?〗


 ノヴァは魔王のことなら俺よりも詳しいのでそうしたほうがいいのだろうが、何故なのか聞いてみた。ちなみにミスラも知らない様子だ。


〖魔人族の高位のものにしかそのオーラは見えないけド、もし見つかったらメンドクサイことになる。だから消しておいたほうがいい〗

〖なるほど……確かに魔王が街中で堂々と歩いているのは問題ですもんね〗

〖なるほどな……分かった、どうやって消せばいい?」

〖消そうと思えば消せル。これならだれにも見えなイ〗


 面倒事に巻き込まれるのはごめんだ。早めに手を打っておくのが良いだろう。


「ヒカルさん着きましたよ!」

「光君ボーっとしてたけど、大丈夫?」

 

 ミスラとノヴァと話していてそっちに夢中で忘れていたがどうやらギルドに着いたようだ。ミスラとノヴァのことは誰にも話していない。別に話すようなことでもないし良いかなと思っていたのだが、結果的に愛月と西条さんに心配させてしまった。


「ああ、大丈夫だ。少し考え事をしていただけだ」

「それならいいわ、では入りましょうか」


 美涼に続いて俺たちはギルドに入った。


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