小旅行に行きます
「・・・・・・という訳で明日から休校になりました」
「う~ん、事がかなり大きくなってるみたいだなぁ。まぁ、そこら辺は父上達に任せた方が良いだろう」
学院から帰宅後、私は兄に学院の出来事を報告した。
「しかし、髪の毛を切っただけで認識されていないて・・・・・・、公爵令嬢で王太子の婚約者だったにも関わらず・・・・・・。まぁ、所詮は見た目ばっかり気にしている、て事だな」
兄は呆れてるみたいで溜め息を吐きながら言った。
「まぁ、ずっと自分の時間がありませんでしたからせっかくだからのんびり過ごす事にします」
「そうだな、あ、それだったら母上の実家に久しぶりに行ったらどうだ? あそこだったらのんびり出来るんじゃないか?」
「そういえばここ最近行ってませんでしたね・・・・・・」
母の実家は王都からかなり離れた田舎にある。
小さい頃は良く夏や年末になると家族で遊びに行っていた。
あの頃の私はかなりのお転婆で野山を駆け回っていた。
そういえば、髪の毛も短かったよね。
毎日が充実してたなぁ・・・・・・。
「決めたわ、私久しぶりに母の実家に行ってみるわ」
「うん、それが良い。何かあったら報告するし対処するから」
このまま家に籠っていても仕方がないので私は久しぶりに母の実家に行く事にした。
帰ってきた両親に報告したら大賛成を受けてその翌日にはお土産を持たされて家を出発した。
家から母の実家までは馬車で2日かかる。
急ぐ旅でもないので時間は気にせずに楽しむ事にした。