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ワンダーリアル  作者: 淡水
最終章:みらい
71/80

FILE:71 追走

FILE:71 追走

補給を終え、遂に全員が乗艦したままで空母は宙に放たれた。

そして、追い詰めるのは大和の乗艦した巨大戦艦。目標を彼らは失っていなかった。


早乙女空母 作戦会議室

「巨大戦艦強襲班新設を進言します。」

西が総軍の会議の中で発表したしたそれに否定する者は誰もいなかった。


そして、多くの隊員がそれを最初から理解していたとも言えた。

「私の考えではあの戦艦には恐らく大和爆弾もあると・・・。」

吉岡が次にそう述べると飯島もまたそれに賛成。


「強襲と解体。その二つが必要だな。」


巨大空中戦艦「デアトイフェル」

「聞いたか?主倉庫に保管されてる積荷。」

「あぁ。あのデカイ木箱の事だろ?中身は知らないがな。」

デアトイフェルに乗艦する何千もの兵士のうちの二人が主倉庫の前に立たされていた。

元々、この主倉庫を利用するという予定は無かった。しかし、南部軍より亡命したきた奇妙な人間がそこに荷物を仕入れ彼らも配属されたのだ。


デアトイフェル 管制室。

「で、貴方は何の目的で亡命を?」

「長官。分かりきった質問を今更・・・。」

部屋に二人。しきたりを守ることで有名だった長官の座に着くランス・カーネルは形式上の質問をする。

しかし、対して座っている大和はその癖を熟知していたのもあり、直ぐに撤回を遠まわしに要求する。


「・・・積荷に関しては理解しているつもりだ。だが、飽くまでこの艦隊の指揮権は私にある。つまり、君には元の仕事をこなしてもらいたい。通信士としてのな。」

「存じてます。デアトイフェルをはじめとする北部連合艦隊が南部艦隊との最後の一騎打ちを始めるつもりであることも。」

「ふっ。そうだ。これで最後だ。それ以上の戦力はこちらには無い。」


早乙女空母すら知りえない事実。

北部軍はこの空戦で完全に決着をつける気なのだ。


つまり、有り得る可能性―大和爆弾を今ここで決着を・・・。


□■

南部軍 最北端観測基地。

「ワールドオーバーシーの上空にて・・・敵影30以上視認ッ!!!」


「船を出せーーーー!急速発進!!」

南部軍の飛行船が遅れを取りながら上空に舞い始める。


早乙女空母 管制室。

「艦隊らしき輝点を確認ッ!」

「これだな・・・。司令。指示を!」


司令室の西に向かって無線が放たれる。

「空中戦艦 極東発艦命令。極東は指示を待て。」


ビービーッ!

俄かに慌しくなり始める空母内。極東隊員達が続々と極東に乗り込む。


「発艦準備完了してます。」

「空中戦艦「極東」テイクオフッ!!!」


ゴォッ!!

極東が空母の巨大な滑走路から放たれる。

だが、攻撃せずにじっと空母と共に群れ成して行動する極東。

それを見つめるものもまたいた。


デアトイフェル 甲板。

「やはり来たか・・・西二佐。貴官にはしかと見てもらうぞ、この戦争の・・・この世界の行く末を・・・。」

大和はそう呟くと通信室へ向かう。


デアトイフェル 通信室。

「連中の精神は探せたか?」

「はっ。未だ出来ず・・・です。」

「・・・急いでくれ。」

通信兵たちは皆一斉に祈祷を開始する。

大和はそれを確認すると、ふと窓の外を見た。



見えたのは幾数もの戦艦。

そして、不覚にも彼の口角は自然とあがった。戦闘への期待・・・そんなものでは無い。

追走をしてきた客人へのショーを必死に練り上げているのだ。


南部軍 戦艦ドクス

海の里の兵士 ザックは今日この日ドクスの甲板にいた。

オーバーシーの沈没から1ヶ月。彼は一人最も過酷な南部軍北端観測基地にいた。

理由は言わずともなが、身勝手な行動が原因。


しかし、彼は心のどこかでこの今立っている場所がいつもの戦場とは違う気がして気でなかった。

どこかで感じる黒い?何かの存在。

彼の想像は勿論概ね正解。





この戦場には今、大陸・・・いや間違えれば地球全体の存続にも関わってくる様な存在が今もどこかで鎮座しているのだから。





そんな存在をどこか俄かに感じつつ、彼は心の傷をかき消すことが出来たのだ。

―今の異質な存在。必ずそれを突き止める・・・。



こうして、本土戦争とそして今後の未来を左右する最後の戦争が幕を開けたのだ。

それぞれの意思を反映するように・・・。

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