22 迷子+不審人物=私
すね毛って悪くないと思う私\(//∇//)\
胸毛もいけますd( ̄  ̄)
何処をどう走ったのかもわからない。
世界をまたにかけての迷子と、ジェイの住み家内での迷子と…、迷子になってばっかりです。
思えば、元の世界でもよく迷子になってたな、私…。方向音痴というわけではないのに、目先のことに捉われて、よくはぐれていたな!
そういう時のために、着る服やら帽子やらには、必ず目立つものをひとつ用意していたくらいだしな!
しかし、ここはどこなんだ?あの衝撃のすね毛から逃亡したのはいいんだが…。無事にあの寝室に辿り着ける気がしない…。普段なら、道なんかは適当に覚えられるからいいんだが、無我夢中過ぎて周りを見る余裕もなかったよ。
…それにしてもあのすね毛、トラウマになったらどうしてくれようっ!!今度あったら、剃ってくださいとお願いしよう…。
周りを見渡せば、どこかの渡り廊下らしきこの場所。アーチ状の白い天井と白い支柱、床には白い正方形の石畳。庭というか規模のでかすぎる庭園を横切る様にしてあるこの渡り廊下は壁がなく、爽やかな風が吹き抜けている。
廊下から見える空は薄い雲がいくつかあるだけで、晴天のようだ。
今、私の見ている世界の空は、こんなにも清涼なのに…。
何故あんな、毒々しいものが存在していたのだろう。
思わずがっくりと膝を付き、フラッシュバックする悪夢に顔を覆った。
こつんと顔に何かが当たり、ふとそれを見れば、手にしていた自分の眼鏡。少しでもすね毛を見る視界を歪ませようと外したままだったのを思い出した。
それを、ゆっくりと掛け深呼吸をひとつする。内心は未だに動揺しているが、少しだけ落ち着くことが出来た。
そんな私の耳に荒々しい足音が遠くから聞こえてくる。
まずい!?さっきまではジェイと一緒だったり、部屋に篭ってたりしていたから大丈夫だったが、ジェイもいない今はもしかして超不審人物じゃねっ!?私!!
さっと辺りに視線をはしらせるが、近くに目ぼしい隠れ場所はない。こうなれば、足音のしない所に逃亡あるのみだ。