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001⚫️霊山 & 002⚫️遠くより近くの
001⚫️霊山
その霊山は、いつも風の中にあった。
麓の門をくぐろうとする者は多い。
しかし、大半は門番に弾かれる。
中に入ることを許された精鋭であっても、
ある段階までの修行を終え、ふるさとへ戻れる者はわずかだ。
ましてや、
賢者の域に到達できる者など、ごく稀である。
002⚫️遠くより近くの
「やっと着いたよね。」
「姫、本当によろしいのですか?ただの噂話を信じてしまって。」
「そうですよ。私は今も反対です。」
「まあまあ、ふたりともそう言わないでよ。遠くの霊山より、近くの’大賢者’って言うじゃないの!」
「そんなことわざ、聞いたことありませんよ。」
「私も知りませんね。」
「いいのいいの。もう時間がないんだから。てっとりばやく賢者レベルにしてもらって、冒険の旅に出るのよ!」
ひとりの姫と、ふたりの従者が叩いたのは、
領内の辺境にある山中の小屋の扉だった。




