第七十六話 ダークバーン
『ノノのターン:戦う――、ライジングサンダー!』
「はぁぁああ!! ライジング、サンダー!!」
「バリバリバリバリ!! ガラガラガッシャ―ン!!」
『ヒット! ダークレッドドラゴン、HP:560/777』
「いいぞ! ノノちゃん。少しずつとは言え、着実にダメージを与えられ続けている!」
「ハイ! ガブリエルさん!!」
と、そこで――、
「グルルルルルル……」
ダークレッドドラゴンが不気味なうめき声を上げ始めた。
「!」
「!!」
「!?」
連合パーティに戦慄が走る。
『ダークレッドドラゴンのターン:ダークバーン!』
「ウォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
ドラゴンの口から禍々しい、黒とも赤ともとれない不気味な色の炎が吐き出された!
「!」
「ゴォォオオ!!」
ノノが消し飛んだ。
「な!? ノノ!!」
「ノノちゃん!!」
タケヒコとガブリエルがノノの身を案じたが、時すでに遅し――。ノノは真っ黒こげになって横たわっていた。
『ノノ、HP:0/161、ノノは力尽きた』
「あ……」
「ああ、ノノちゃん……」
ついでに近くに居た寺岡とアキラも消し飛んだ。
『寺岡、アキラも力尽きた』
「なぁんか、やっつけっぽいテロップになったなぁ。しかし……やあっと来たか俺のターン!!」
『タクヤのターン』
タクヤは現状を悲観的に捉えず、かつ楽観視もせず――、冷静に流れを読み取っていた。
『アイテム――、復活の薬草!』
タクヤはノノに、復活の薬草を使った。
『ノノは復活した!』
「た……、タクヤ君?」
「あのタクヤが、不貞腐るコトなく……?」
ノノとタケヒコはゲームプレイ当初の頃からは、思ってもみない意外な展開に驚愕した。タクヤは少しだけ俯きながら言う。
「40ダメージ与えられる奴が居なくなっちゃあダメだろ。薬草係とでも何とでも言え……」
「タクヤ……!」
「タクヤ君、ありがとうございます!!」
「べっ別にノノの為じゃないんだかんな。このパーティの勝利の為だ!」
「ふふ♪(成長したね、タクヤ)」
セルジュも機嫌が良い様だった。
「さぁ、2ターン目だ! 行くぞ皆!!」
『ガブリエルのターン:戦う――、槍で突く!』
「ズサッ!」
『ヒット! ダークレッドドラゴン、HP:518/777』
「俺も続くぞ!!」
『タケヒコのターン:戦う――、斬り付ける!』
「ザンッ」
『ヒット! ダークレッドドラゴン、HP:481/777』
「うーん♪ ノノちゃん、完全回復じゃあないよね」
『セルジュのターン:回復魔法――、ギガトンヒール』
「ブワッ」
「あ……」
セルジュはノノに対し、杖を振り――、ノノのHPが回復した。
『ノノ、HP:161/161』
「ありがとうございます! 私ってば、皆に助けられてばっかりで……」
「お礼なら、この後の活躍で見せてよ、ノノちゃん♪」
「あっ、ハイ! 行きます!!」
『ノノのターン:戦う――、ライジングサンダー!』
「はぁぁああ!! ライジング、サンダー!!」
「バリバリバリバリ!! ガラガラガッシャ―ン!!」
『ヒット! ダークレッドドラゴン、HP:442/777』
「っし!」
「やったね♪ ノノちゃん」
「ハイ! でもこれも全て皆さんのお陰です!」
「まー。トーゼン、俺が協力してやったお陰だよな!」
「タクヤ君……」
「タクヤぁ♪ ……」
「あー。またか……」
タクヤのKY発言に、ノノ、セルジュそしてタケヒコはしらけムードになってしまった。しかし、ガブリエルが声を掛け、士気を取り戻させる。
「皆、相手のターンが来るぞ! 防御に備えろ!!」
「はっ、はい!」
「お、おいっす!」
『ダークレッドドラゴンのターン:ダークバーン!』
「ウォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
ドラゴンの口から禍々しい、黒とも赤ともとれない不気味な色の炎が吐き出された!
「!」
「ゴォォオオ!!」
ノノが消し飛んだ。
「またかぁぁああ!! 俺のプライドを捨てた行為は!? 俺のメンツは!?」
『ノノ、HP:0/161、ノノは力尽きた』
「っく! ノノには悪いが、これじゃあイタチごっこだ。俺は攻撃に回らせてもらうぞ!」
『タクヤのターン:戦う――、槍で突く!』
「ザシュ!」
『ヒット! ダークレッドドラゴン、HP:410777』
「半分が見えてきたか……」
「サソリみたく、仲間を呼びそうもないのが救いだな」
タクヤとタケヒコは口々に言う。
「でも」
「ああ」
((ノノを失ったのはデカい))
二人をよそに、セルジュは考え事をしていた。
(ののちゃんはー1ターンキルされちゃうから杖振れないよね……あっ♪)
「どうした? セルジュさん!」
セルジュは思わず表情を緩ませたので、ガブリエルが気にして声を掛けた。
「んー♪ ちょっと面白いコト、考えててね」
「? まぁいい、私のターンだ」
『ガブリエルのターン:戦う――、槍で突く!』
「ズサッ!」
『ヒット! ダークレッドドラゴン、HP:371/777』
「400切ったか、よし! 俺も続くぞ!!」
『タケヒコのターン:戦う――、斬り付ける!』
「ザンッ」
『ヒット! ダークレッドドラゴン、HP:335/777』
「そろそろ半分だ! 行けるか!? セルジュ!」
「わったしっにまっかせなさーいっと♪」
『セルジュのターン:防御魔法――、シールドアップ!』
セルジュはタクヤに対し、杖を振った。
「シュイーン」
『タクヤの防御力が上がった』
「な!?」




