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俺が入院しているスキに俺の実家がRPGの舞台になっていた件について  作者: 時田総司(いぶさん)
第二章 新マップ・神殿

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第十三話 宝箱

「2倍って……」


フーと、ため息をついたタケヒコは、タクヤに言う。


「ほらな、重要アイテムだろ?」




「チートじゃねぇかああああ!!!!」




「良かったね、リーダー♪」


「色々突っ込みたいところはあるけど、この引きは……!」


セルジュ、ノノは口々に言った。


「次だ次、あっ。その前に、セーブを……」


「お前日本男児がどーとか言ってたじゃねーか!?」


思わずタケヒコが突っ込みを入れた。


「うるせぇーやーい! リセマラしなかったら、いいんだよー」




『セーブしました』




「次だ次、次はなんだ!? 右の宝箱を!!」


「キィ……パァー」


宝箱を開けると、また中から輝く光が辺りを包んだ。


「これは……」


『銀の盾を手に入れた!』


「またまた何だ?」


即座に、


「ありがとうリーダー、一生ついて行きます」


タケヒコがタクヤの両手を握った。


「? は?」


「説明するね♪」


セルジュが割って入る。


「この、『銀の盾』は、剣士やナイト系の役職が装備できるアイテムで、守りが1.5倍になるんだ。レアアイテムで、条件次第では最重要アイテムになるから、タケヒコ君にとってはスーパーラッキーだったね♪」


「セーブだ。セーブしよう(真顔)」


「さっきそれに突っ込んでたヤツはどこのどいつだ? しかも真顔でそれ言うな!」


タケヒコとタクヤのやり取りを見ながら、セルジュは呟いた。


「やっぱり、このパーティは強運だ。そして、面白い♪」




「フ――――!!」


「ガルルルル!!」




――、


タクヤは、左側にある宝箱の前に立った。


「……最後の宝箱だな」




「ああ……」


「ハイ……」


「♪」




三人はそれぞれ、返事をした。


「開けるぞ……!」


ゴクリと、四人は息を呑んだ。


「キィ……パァー」


宝箱を開けると、また再び、中から輝く光が辺りを包んだ。


「これは……本?」


謎の書物が、宝箱の中にはあった。


「ちょーっと待ってください!!」


ノノがいつになく食いついた。その様子を見て、タクヤは困惑した。


「? ……」


しかしノノは更に積極的に続ける。




「これは! わ! た! し! の! モ! ノ! で! す!!」




「どーゆーコトだ?」


タクヤはテロップを注視した。


『魔導書を手に入れた!』


「まどー……しょ?」


ハテナ顔のタクヤ。コトの重大さを理解していない。


「まさか……ここまでとは……」


セルジュはいつになく驚いた様子だった。


「どうした? セルジュらしくない……。いつもどこか冷めた感じでマイペースなお前が、ここまで驚くことなのか……?」




「とーぜんです!!」




「!?」


ノノが割って入った。


「このっ! 魔導書は!! 攻撃魔法か回復魔法の技のレベルを、一段階上げるモノです! 技の熟練度がカンストしない限り、魔法使いにとっては最重要アイテムなのです!! それで!」


「うん♪ ノノが使っていいよ」


「!? 本気マジですか!!?」


何か言いかけたことがあったが、ノノはセルジュの一声で言うのを止めた。魔導書を使えるのがよっぽど嬉しいらしい。




――、


「行きますよ?」


『ノノは魔導書を読んだ』


ノノの身体はかッと輝いた。


そして――、


『ノノはサンダーを覚えた!』


「よーっし!」


「? 何だ? それ」


「サンダーは! 素の威力ではフルフレイムに負けていますが、クリティカルが出やすいんです! そうなればフルフレイムよりも威力が出ますし、MPも節約できます。序盤、このタイミングで覚えられたのは大きいですよ!」


「お、おう……」


“サンダー”について何も知らないタクヤに、食い気味に説明するノノ。余りの熱量にタクヤは圧倒されていた。


そこで――、


「いやー、ホントに運がいいパーティだ。これで皆バランスよくパワーアップできたね♪」


セルジュが仕切りだした。それに対し、タクヤは不満気に言う。


「おいおいセルジュ。何仕切っちゃってるの? リーダーは俺なんだけど……」


「まあまあ、これで全ての宝箱を開けたというコトで、セーブした後、いったん解散だね♪ 何時間後に再開する?」


「10時間後! 理由はテキトー!!」


「じゃあ、それで♪」


タクヤの一声で、10時間休憩したのち、ゲームを再開するコトが決まった。




『セーブしました』




「じゃあ、解散な!」


「おう!」


「ハイ!」


「ん♪」




「プツン」




タクヤは電源を切った。


タクヤの自室にて――、


「久々のリアルだぁー……。ってもう午前3時!? いや、ゲーム内ではもっと時間すぎたか……なんか、疲れてきた寝る……か……」


タクヤは深い眠りについた。




その頃タケヒコ(タカヒロ)は――、


「くはー、疲れた疲れた。汗かいてんじゃん、俺。ひとっ風呂浴びてくるか」


そのままタケヒコはシャワーを浴びに行くことにした。




一方でノノ(仮名)は――、


「今から動画撮って――、編集して、エンコードぉおお!! 間に合わないじゃん! どーしよ!? あのゲーム、するんじゃなかったかぁ? あー、乗り掛かった舟かぁ!! もうこうなったら全クリしてやる!!!!」


動画配信活動を犠牲にして、ゲーム『The battle begins on the farm』をクリアする覚悟を固めた様だった。




そのまた一方のセルジュ(仮名)は――、


「んー♪ 見ちゃダメ」


――。


ともあれ、3つの宝箱で最高のアイテムを引いたパーティ、束の間の休息の後、どの様な活躍を見せるのか!? 乞うご期待!

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