第十一話 ゴーレム
「残るはゴーレム2体だ! 行くぞ!!」
「おう!」
「ハイ!」
タクヤの言葉に、士気を上げる一同。しかし……
『ゴーレムのターン』
「!!」
「!?」
「ゴ……!!」
『アームアタック、ヒット!』
攻撃はタケヒコに当たった。
「ガァッ!!」
『タケヒコ、HP22/47』
(くっ……あと一回殴られたら死んじまう……)
「パキッ」
「パキッ?」
『タケヒコの鉄の剣が折れた』
「NOOOOOO!!」
「なーにやってんだ! タケヒコ!!」
「悪い、剣士の特性、“HPが半分切るとランダムで剣が折れる”ってのが発動しちまった」
タクヤとタケヒコは会話を交わす。
「すると、攻撃力も下がるのか!?」
「ああ、残念ながらそうだ」
「くっ!」
「! 次……来るぞ」
『アームアタック、ノノにヒット!』
「えー! 私ぃ!? ぐえ!」
「ノノ、HP7/37」
「ピンチだねぇ……♪」
状況を確認したセルジュは、静かに言う。そこで、タクヤが口を開く。
「オイ! 雑魚カップル!!」
「んだとぉ!?」
「はぁ!? 何がカップルですかぁ!!?」
「死ぬなよ……」
「! ……」
「お、おう……」
タクヤは一人、冷静に考える。
「さて……(相手は大方、残りHP35と満タンのおおよそ80くらい……。足は遅いから次のターンも先制できるが、全滅させることができるかというと、多分運任せな部分が多い。何か手は……)」
タクヤは操作し得るすべてのコマンドを調べ抜き、突破口を探した。すると、
「ん? コレ、何だ??」
タクヤの手が止まる。見慣れないコマンドを見つけた。それは、タクヤがレベルアップするに伴い、新たに発現したコマンドだった。
「挑……発……? 何だコレ?」
「何やってんだ、タクヤ!」
フリーズ気味のタクヤに痺れを切らしたタケヒコが声を掛けた。
「あ、ああ。悪い……。(試しにやってやるか、ダメもとで!)」
「ピッ」
『タクヤのターン:スキル――、挑発!』
「デコ人形ども、おしりぺんぺーん」
「な……!?」
「何やってんですか!?」
余りの突拍子さにタケヒコとノノは虚を突かれた。
しかし――、
「ほう……コレは……」
セルジュだけその挑発の意味を把握していた様子だった。
「ゴ……!!」
「!! ゴゥ!!」
『ゴーレム達はタクヤに注目した!!』
「おっ……お前……! 囮に……!」
「タクヤ君!!」
「俺に構わず、HPの低い奴から攻撃してくれ!! 俺の見込みが当たっているなら、この選択で間違いはない!!」
タケヒコとノノの配慮にも構わず、タクヤは声高に言った。
「あ、ああ。なら……!」
「ハイ……!」
「行くぞ……!」
『タケヒコのターン:戦う――、斬り付ける』
「てりゃああ!!」
「ガギンッ!」
『ヒット! ダメージは今一つ。ゴーレム、HP:27/80』
「剣が折れてる分、効かないか……クソッ!」
「次は私が!! はぁああ!! フルフレイム!!」
『ノノのターン:戦う――、フルフレイム』
「ボッ!! ボワッ!! ……メラメラメラ」
『ヒット! ゴーレム、HP:0/80、ゴーレムは倒れた』
「やった! やりましたよ!」
「ナイス!」
「パンッ!」
ノノはタクヤとハイタッチを交わした。
「お次は私の番、レディファーストだね♪ ヒール!!」
『セルジュのターン:回復魔法――、ヒール』
セルジュはノノに対し、杖を振った。
「シュイーン」
ノノの身体は、杖の動きに呼応し、光り輝きだし、HPが回復した。
『ノノ、HP:37/37』
「毎度、ありがとうございます!」
「いえいえ、コレしかできませんので」
腰の低くなったノノに対し、更にもっと腰を低くするセルジュであった。次いで、タケヒコが口を開く。
「さぁて、問題はここからだ」
『ゴーレムのターン:アームアタック』
「ゴッ!!」
『ヒット!』
攻撃はタクヤに当たった。
「ぐおっ……でも!」
『ダメージは今一つ。タクヤ、HP27/40』
「そうか! ファイターのタク……」
「ファイターのタクヤは拳属性、一方のゴーレムは岩属性。ファイターの方が相性的に有利だから、少ないダメージで済んだんだね♪」
「持ってかれた……」
タケヒコはセルジュに、台詞を奪われる形となった。
「ともあれ!」
ステータスを確認するタクヤ。残り1体となったゴーレムは未だにタクヤに注目している。
「今のうちに、総攻撃をかけるぞ!!」
「おう!」
「ハイ!!」
「ん♪」
『タクヤのターン:戦う――、殴る』
「とりゃああ!!」
「ゴッ」
『ヒット! 効果は抜群だ!! ゴーレム、HP:50/82』
『タケヒコのターン:戦う――、斬り付ける』
「とりゃああ!!」
「ガギンッ!」
『ヒット! ダメージは今一つ。ゴーレム、HP:42/80』
「やはり剣が折れてる分、効かないか……!」
「行きます! はぁああ!! フルフレイム!!」
『ノノのターン:戦う――、フルフレイム』
「ボッ!! ボワッ!! ……メラメラメラ」
『ヒット! ゴーレム、HP:10/80』
「じゃあ、念のため♪」
『セルジュのターン:回復魔法――、ヒール』
セルジュはタケヒコに対し、杖を振った。
「シュイーン」
タケヒコのHPが回復した。
『タケヒコ、HP47/47』
「サンキュー」
「いえいえ♪」
『ゴーレムのターン:アームアタック』
「ゴッ!!」
『ヒット!』
攻撃はタクヤに当たった。
「ぐ……まだまだぁ!」
『ダメージは今一つ。タクヤ、HP14/40』
「さあ、次で最後だ! 俺が決める!!」
タクヤは声を大にして言った。
「やれやれ、どーぞ」
「お好きなように」
「いっけぇ♪」
タケヒコ、ノノ、セルジュ達はタクヤを見守る様だった。
そして――、
「とりゃああ!!」
「ゴッ」
『ヒット! 効果は抜群だ!! ゴーレム、HP:0/82、ゴーレムを倒した!!』




