表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『専属メイド全員が重すぎる愛で迫ってくる!~大学生の僕、10人の美女に24時間甘やかされ尽くす生活~』  作者: マサキ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/39

第8話:宿題が終わらない!? メイド隊のスパルタ(?)合宿

第8話:宿題が終わらない!? メイド隊のスパルタ(?)合宿


「……終わらない。どう考えても、あと三日で終わる量じゃない……」

僕は、広大な書斎の机に積み上げられたレポート用紙と参考書を前に、絶望の声を漏らした。

夏休みの前半をメイドたちとの海や肝試し、そして毎日の過剰な奉仕に費やしてしまった代償が、今、巨大な壁となって僕の前に立ち塞がっていた。

「あらあら、ご主人様。……そんなに情けない顔をなさらないで」

メイド長の結衣が、淹れたてのハーブティーを置きながら、慈愛に満ちた……けれど、どこか逃げ場を許さない瞳で僕を見つめた。

「結衣……。ごめん、僕、遊びすぎたよ。このままだと、後期から大学に行くのが怖くなる」

「ふふ、ご安心ください。私たちがついているとお伝えしたはずです。……志保、例の『合宿プラン』を開始しましょう」

「了解いたしました」

部屋の隅で静かに本を読んでいた志保が、眼鏡をキラリと光らせて立ち上がった。

彼女の手には、分厚いバインダーと、何故か「特製」と書かれた木製の指示棒が握られている。

「健太様。……本日から三日間、この書斎を**『絶対学習領域』**に設定いたします。宿題をすべて完遂するまで、この部屋からの退出は一切認められません。……よろしいですね?」

「えっ、一歩も出ちゃダメなの!?」

「はい。食事、睡眠、そしてリフレッシュ……。そのすべてを、この部屋の中で完結させます。……もちろん、私たちメイドが全力でお手伝いさせていただきますが」

志保が僕の隣に座り、指示棒でレポートの空欄をコツコツと叩いた。

その距離、わずか数センチ。

彼女の知的な香りが僕の鼻腔をくすぐり、勉強への集中力を削いでくる。

「ちょっと待ったぁ!! 健太を一人で三日間も閉じ込めるなんて、私が許さないわよ!」

またしても、監視役の美波がドアを蹴破る勢いで入ってきた。

彼女の手には、何故かパジャマの入ったバッグが握られている。

「美波!? お前、その荷物はなんだよ」

「決まってるでしょ! 健太が合宿するなら、私もここに泊まり込むわよ! あんた、一人にしたら絶対メイドたちに……その、変な風にされちゃうんだから!」

「おやおや、美波様。……覚悟はできているようですね。では、貴女も学習補助スタッフとして採用いたしましょう」

結衣の不敵な微笑みに、美波が少しだけ顔を引きつらせたが、すぐに僕の隣の席を陣取った。

「さあ、健太様。……まずは、この英語の論文講読から始めましょうか」

志保のスパルタ合宿が、ついに幕を開けた。

開始から三時間。

僕のペンは、かつてないスピードで動いていた。

「……う、うう……。志保、ここがどうしても訳せないんだ」

「ふふ。……そうですね。では、正解したら……『ご褒美』に、私の指を一本ずつ、健太様が好きなようにして良い……というのはいかがでしょう?」

「……えっ?」

志保は眼鏡を外し、潤んだ瞳で僕を見つめてきた。

彼女の指先が、僕のペンを持つ手にそっと重ねられる。

「志保さん!! 教育中に何を教えてるのよ!!」

美波が叫ぶが、志保は涼しい顔だ。

「これは『動機付け』ですわ。……さあ、健太様。この一文、訳せますか?」

「……や、やります!!」

僕は鼻血が出そうなほど集中し、見事に難解な一文を訳しきった。

すると志保は、満足げに微笑み、自分の細く白い指を僕の口元に差し出してきた。

「……お見事です。さあ、健太様。……約束ですよ?」

「あ……あ……」

僕が志保の指先に触れようとした、その時。

「健太様ぁ~!! 栄養補給の時間ですよぉ!!」

陽葵が、盆の上に載せきれないほどの料理を持って現れた。

「本日のメニューは、陽葵特製の『脳力アップ・フルコース』ですっ! さあ、健太様、あーんしてくださいね?」

陽葵が僕の膝の上に乗り、ムチムチとした太ももの感触を僕に押し付けながら、フォークで高級なステーキを運んでくる。

「ひ、陽葵、重いよ……。それに、今勉強中だから……」

「ダメですぅ! 食べなきゃ頭が回りません! ほら、大きく口を開けてくださいっ! ……あーん」

「あ……ん……。……おいしい」

「えへへ、良かったです! ……あ、お口の横にソースがついちゃいましたね。……陽葵が、取ってあげます」

陽葵はティッシュを使う代わりに、自分の顔を近づけ、僕の頬をぷにぷにと触りながら……。

「ちょっとーーー!! 陽葵、あんたもどきなさいよ!!」

美波が陽葵を引き剥がそうとするが、陽葵は「やだやだ~、健太様は陽葵の栄養が必要なんですぅ!」としがみついて離れない。

勉強机の上は、もはや教科書よりもメイドたちの体温で溢れかえっていた。

夜が更け、時計の針は深夜二時を回った。

流石に僕の集中力も限界を迎え、まぶたが重くなってくる。

「……だめだ、もう……一文字も書けない……」

「……お疲れ様です、ご主人様」

いつの間にか、結衣が僕の背後に立ち、優しく肩を揉み始めていた。

「結衣……」

「三日間と言いましたが、無理をして体調を崩されては本末転倒。……今夜は、一時間の仮眠を取りましょう」

「一時間……。助かるよ」

「ですが。……ただ眠るだけでは効率が悪いですね。……陽葵、準備を」

「はいっ!」

陽葵がどこからか持ってきたのは、巨大な、そして驚くほど柔らかそうなクッション。

……ではなく、彼女自身の体だった。

「健太様。……今夜の仮眠は、この**『人間メイドベッド』**をお使いください」

「え……? これって……」

「はい。私たちの肌の温もりと、適度な柔らかさが、ご主人様の脳を最短時間でリフレッシュさせますわ」

結衣の合図で、数人のメイドたちが床に厚手の毛布を敷き、その上に陽葵や莉奈、さらには他のメイドたちが、重なり合うようにして横たわった。

「な、なんて贅沢な……」

「さあ、健太様。……こちらへ」

僕は、陽葵の豊かな胸と、莉奈の柔らかな太もも、そして結衣の優しい腕に包まれるようにして、その「ベッド」の中に沈み込んだ。

「あ……あったかい……」

「ふふ、ご主人様。……おやすみなさいませ」

結衣の囁きと、メイドたちの規則正しい寝息が子守唄のように響く。

美波も「……もう、勝手にしなさいよ」と言いながら、僕の隣で僕の腕を枕にするようにして寝息を立て始めた。

三日目の朝。

僕の目の前には、完璧に仕上がったレポートの山があった。

「……終わった。……終わったぞ!!」

「おめでとうございます、ご主人様」

結衣が、祝福の拍手を送る。

志保は満足げにバインダーを閉じ、陽葵は僕に抱きついて涙を流した。

「健太様、すごいですぅ! 陽葵、信じてましたぁ!」

「あんた、本当にやればできるじゃない。……まあ、誰かさんのサポートが過剰すぎた気もするけどね」

美波も少し眠そうな目をこすりながら、けれど嬉しそうに微笑んだ。

「ありがとう、みんな。……みんなのおかげだよ。本当に」

「いいえ。……ご主人様の頑張りがあったからこそですわ。……さて」

結衣が、一段と艶やかな笑みを浮かべた。

「宿題がすべて終わったということは。……心置きなく、**『合宿の打ち上げ』**ができますわね?」

「打ち上げ……?」

「はい。三日間、勉強ばかりで溜まった『ストレス』を、私たち10人が全力で……それはもう、跡形もなく消し去って差し上げます」

結衣の言葉に、メイドたちが一斉に目を輝かせ、僕との距離を詰めてくる。

宿題という重荷から解放された僕の体に、今度は彼女たちの「解放された愛」が、津波のように押し寄せてきた。

「……あ、あの、打ち上げは、もう少し穏やかに……っ」

「ダメですよぉ、ご主人様! ここからは、本気の溺愛タイムなんですっ!!」

陽葵が僕を床に押し倒し、志保が僕のシャツのボタンに手をかける。

三日間の学習合宿は、いつの間にか「ご褒美という名の監禁生活」へと姿を変え、僕の夏休み最後の数日は、これまで以上に甘く、激しく溶けていくのだった。


第8話 完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ