表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【凍結中】シル・ストア~第1部 風の通り道  作者:
第2章 北の辺境民

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/27

08_転移の門

この逆移動が出来ないが第2部の出来事に繋がっています。

「どうやってエマルドに渡ったのか聞いても良いですか?

ここに来るまでの転移の門を使っているのだと思うのですが。」

「まだそちらでは転移は使えないのですね。」

「一部の異能で瞬間移動が出来ますが、目に見えている範囲に留まっています。」

古代、太陽と月の神の一族がハーレンにいた頃に作られた転移門は未だに解析出来ていない。

この大陸に来訪者が現れるのもこれの一種だと思われているが大半は謎のままだ。

「転移は始まりの二柱の御力、御柱に近い太陽と月の神子や神気の塊である眷属神ならば使えるでしょう。

転移の門はこの転移を使うことが出来る神子のみ作り出すことが出来ます。

なので私達太陽や月の民は過去の神子が作られた転移門を使うことは出来ても作り出すことは出来ません。」

ここで一呼吸置く。

「そして今はエマルドとハーレンを結ぶ転移門は使用できません。」

「何故?・・・大災害が原因ですか。」

「ええ、エマルドはあれより急速に神気(アナ)が弱まっているのです。」

現在、転移門が動くのはハーレンのものだけです。

エマルドの門は大陸内と言えど使うことは出来ません。」

「こちらからエマルドに行くことは出来ますか?」

「可能ですが一度に二人位まで、行ける場所もかなり限定されますね。」

そして戻ってこれないませんがと付け加える。

「ということは移動は船か飛行船を使うしかないということですね?」

「ええ、大災害後、高齢だった月の神子はお隠れになり、今は幼い太陽の神子お一人です。」

「幼いっておいくつ何ですか?」

聞いても良いことでしょうか?とムードの問いに

「今年で50になります・。」

「・・・幼い?・・・」

その言葉にハーヴェルは「神子様は300歳ほど生きるのですよ」と苦笑いをして言った。

「本来神子になるには100年程修行してからなのです。

今まではどちらかの神子が民をそして次代の神子候補を導いていました。

しかし、導だった月の神子が大災害後の混乱で無理が立ったのか次の神子が育つ前にお隠れになってしまわれた。

そこで、急遽太陽の神子候補だった方が新たに神子として立つことになりました。」

ハーヴェルはお茶を一口、口に含む。

「月の神子候補は居なかったのですか?」

ムードの問いにハーヴェルは首を横に振った。

「今のエマルドでは新たな神子が生まれることは無いでしょう。

生まれるとしたらハーレンです。」

神気(アナ)の問題ですか。」

その通りとハーヴェルは頷いた。

「神子がお隠れになると新たな神子が生まれます。

正確には神子として神気(アナ)を強く纏うものが現れる。」

「生まれ変わりという訳ではなく引き継ぐものが出てくるということですか。」

「はい、今までは太陽、月の神殿の中から次代の神子が現れました。」

「でもエマルドでは神気(アナ)が弱まって・・・次代の候補が現れなかった・・・」

「ええ、ジーン、貴方の両親は先代様の命で次の神子候補を探していました。

見つけたのは別の方ですが今の太陽の神子もハーレンの生まれです。」


この後、色々と話して3人は引き上げることにした。

帰りは転移陣でヤーレの近く、古城になった。

「通信機は置いていきますので何かあったらご連絡を。」

「分かった。」

既に座標は登録済みでヤーレのギルドとも回線が接続された。

今まで全く交流が無かった訳ではないがホットラインが設置されたのは僥倖である。

「これで君達の任務は完了かな。」

「はい。エマルドとは鎖国を理由にまともな交流が出来ていませんから。」

そちらと関係の深い北の辺境民とパイプが出来れば国交再開への道筋が見える。

それがギルドが北方調査を依頼する主な目的だった。

「エマルドとの国交再開か・・・」

「何か問題でも?」

「ああ、今エマルドにいるものの多くはハーレンやレナ・カサルを追われたもの。その子孫達だ。」

黙って続きを待つ。

「エマルドの国教は太陽(シュナ)(エズラ)を崇めるものだが・・・」

「トリスタン教徒が増えていると?」

ハーヴェルは頷いた。

「トリスタン教徒ってそんなに問題なの?」

ジーンの知るトリスタン教徒は巡礼者や巡回牧師だ。

彼等に対してムードやハーヴェルが警戒するような要素は見られない。

そのことを口にすると黙っていたレノンが答えた。

「教会が出来ると問題が出てくるんだよ。

まず神気(アナ)の流れがおかしくなる。」

「どういう風に?」

「その土地に住むものに都合が良くなるように捻じ曲げられる。

そうなると色々な歪みが出るから最終的にはその地の神気(アナ)が弱っていく。」

ハーヴェルが言葉を続けた。

「我々アナ・ハルナの神々に仕える者達は神気(アナ)を循環し、共鳴・増幅させて地に満たす。

一か所だけでなく全体を満たす方法を行う。

対するトリスタン教の教会は神気(アナ)を集めて自分達の必要としているところだけに流す。

信徒達はそこだけを見て喜ぶが周りの神気(アナ)は薄くなって弱まるから・・・」

「自転車操業って訳か。」

ハーヴェルが馴染みのない言葉に目を瞬かせたのでムードが補足を入れる。

「目先の利益だけをみてその場限りの行動をするっていう話。

結果貧乏になるのは必然か。」

成程とハーヴェルが頷き、言葉を紡ぐ。

「トリスタン教会の在り方を最悪の形にしたのがレナ・カサルのコアでありそれを使用した様々な道具だ。

エマルドでも使用禁止の動きはあるが一度便利にな暮らしに慣れた市民にそれを徹底させるのは難しい。」

そんなこんなの話をして、3人はヤーレに戻っていった。

閲覧、有難うございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ