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アルがたくさんの食べ物を持ってきたけど、どう考えても1人では食べきれないし、見たことのない果物まである。


「リーは何が好き?林檎も梨もオレンジもあるよ。」


「林檎。」

とりあえず、答えてみる。


「おっけー!剥いてあげるからちょっと待っててね。」



少し待っていると、目の前に可愛いらしいものが出てきた。これは…

「うさぎ?」


「そうだよ!可愛いでしょ?」


「うん。」

可愛い。なんだかもったなくてまじまじと見ていると「早く食べて。」とせかされて、食べた林檎はみずみずしくてとても美味しかった。一気に張り詰めていたものがとれて急に涙が溢れてきた。

こんな感情は初めてで、自分でもどうしていいか分からなくなる。


「り、リー?どうしたの?どこか痛い?」


「違う。なんだか自分でもわからない。村は無事??」


「無事だよ。それは安心して。これからはあんなことがないよに定期的に騎士が巡回するようになったから。村の復旧作業も手伝うし。」

そう言いながら、アルは優しく背中をさすってくれる。それがとても心地よくて思わず、アルのほうに体を傾けてしまう。


「怖い思いをさせてごめんね。」


「ううん。大丈夫、アルが来てくれて嬉しかったし。でも、これからどうしよう…」

私は人前で魔力を使ってしまった。

村人以外にはバレないようにと散々じい様に言われていたし、昨日のワンズという男の様子では魔力があることはいけないようだった。村には戻れないのかな。




「リー、そのことなんだけどね。」

なんだか、アルが気まずそうにこっちを見てる。



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