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英雄はもう一度世界を救う  作者: カンゴリン
第一章 転校生は驚きの人物!?
13/19

英雄大集結3

 ~翔大サイド~


 「えっ!えっ! どうなってんの!?」


 「ごめんね麻友ー」


 「【火鳥】」


 「ま、【守りの木】!」


 鳥型の火を放つが、麻友の目の前に現れた木に防御される。


 「ちょっと! 何で翔大なのよ! 相性最悪じゃない!!」


 麻友が怒鳴っているがこっちは少し急がなければいけないので、


 「ちょっと急ぐね~【縛り火】」


 「話くらいさせなさい、よ!」


 放った火をハンマーの心器にかき消されてしまう。


 (まずいなー、早くしないといけないのに~)


 なかなか勝負が決まらずに焦っていると、


 「今度はこっちから行くわよ! 【攻めの木】!」


 そう言った麻友の周りから生えてきた木が枝を鞭のようにしならせて攻撃してくる。


 「【螺旋火】」


 火を渦巻かせて変則軌道の枝を焼き払う。

 そのまま火で太刀を作りだし接近するが、


 「甘いわよ翔大! 【草結び】」


 地面から急に生えてきた草に進行を妨げられてしまう。

 すぐさま切り払うがその一瞬の隙が命取りだった。


 「私の勝ちよ翔大 【衝撃槌】」


 麻友が地面にふり下ろしたハンマーの衝撃が目の前にせまっていた。


 ~昌子サイド~


 「はあああ!」


 元に戻ると同時に神聖力を纏わせた拳で攻撃するが、


 「ロック受け止めてちょうだい。」


 目の前に現れた岩の精霊に止められてしまう。


 「ルージュ【火炎弾】 フウ【追い風】」


 「盾! っ!」


 炎の狐と風の狸の精霊の合体攻撃を神聖力の盾を作り、なんとか防御する。


 やがて、


 「やっぱり杏奈ちゃんは凄いね。」


 私がそう話すと、


 「あらあら、急にどうしたのかしら昌子、それも作戦?」


 「違うよ? ただ単にそう思っただけ。」


 杏奈ちゃんが訪ねてきたので素直にそう答えると、


 「おだてたって負けてあげなませんよ昌子、ルージュ【鬼火】」


 そう苦笑しながら精霊に指示をだし攻撃してくる。

 それを回避し、反撃する。


 数十分程度それを繰り返していると、


 「昌子あなたはさっきから何を狙っているの?」


 杏奈ちゃんが突然そんなことを聞いてきた。


 「何言ってるの?」


 私がそう聞くと、


 「とぼけても無駄ですよ。 さっきから攻撃よりも防御に集中しているじゃない、そのせいでもうそろそろ神聖力も尽きるんじゃないの?」


 杏奈ちゃんの的確な指摘に私は内心冷や汗をかいていた。

 杏奈ちゃんの言うとおりだったからだ。 

 私の神聖力も防御や回復に集中させすぎたせいで、後少ししか神聖力は残っていない。

 持久戦に持ち込まれればすぐさま負けてしまうだろう。


 「そんなことないよ、まだまだ全然余裕だから。」


 そう強がってみるが、


 「無理しないでいいのよ昌子、防御の方が疲れるって知ってるから。」


 すぐに見破られて優しく諭されてしまった。


 「そんなことないってば。」


 「大丈夫よ、お疲れの昌子のためにすぐに終わらせてあげますから。 ルージュ【螺旋火】」


 まるで手のかかる子供を見るような目で攻撃してきた。


 「はあっ!」


 避けて指向性を持った神聖力の弾を指先に作りだし攻撃するが、


 「無駄ですよ、フウ【打撃風】」


 狸のフウが物理的ダメージを与える風を生みだしかき消されてしまった。


 「ごめんね。  これでおしまいにしましょ、ルージュ【鬼火】 ロック【ストーンショット】」


 「やあ!」


 紫の火の玉と岩の塊を盾を作りだし受け止めるが、


 「きゃあ!」


 受け止めきれず吹き飛ばされてしまう。


 「フウ【風弾】」


 そこにとどめの風の弾丸が迫ってくる。


 万事休すかなと思って諦めて目をつぶっていると、いつまでたっても痛みが来ないことに気づく。


 (あれ、なんで?)


 そう考えていると目の前に地面が迫っていることに気づいた。

 慌てて受け身を取ろうとするが体が思うように動かないことに気づく。

 神聖力切れの典型的な症状だ。


 (どうしよう?)


 頭があまりまともに働かないせいでぼんやりとしか考えられないでいると、地面にぶつかる寸前に体が優しく抱きとめられた。


 「だれ?」


 驚きの事態に状況確認やお礼よりも先に誰か訪ねてしまった。


 私を抱き止めてくれている人物は、


 「ごめん昌子、遅くなった。」


 苦笑しながら自分に謝っている龍だった。


 「遅いよ龍。」


 開口一番文句を言うと、


 「悪かったって。」


 あまり悪く思ってなさそうな龍を見て少しイラついたのである条件をつけることにした。


 「遅れたんだからこれ終わったらスリーワンのアイスをトリプルでおごって貰うからね。」


 つーんとした態度でそう言うと、


 「えっ。 いや、ちょっと待ってせめてダブルで! 今、金が・・・」


 すごく慌てたような様子で何か言っているが無視。

 遅れた龍が悪いのだ。


 「ほら、杏奈ちゃん来たよ。」


 私がそう言うがまだ何か言っている。


 「本当に悪かったからせめてダブ……「さっさと行ってきて。」はい。」


 一喝すると黙って杏奈ちゃんの方に行った。


 その姿を見ながら私は、


 「何にしよっかなー」


 終わった後に食べるアイスの種類を考えていた。


 ~龍サイド~


 「昌子の奴わがまま言いやがって。」


 そう愚痴を漏らしながら杏奈の所に行くと、


 「あらあら、まるで白馬の王子様ね龍。」


 「冗談でもやめてくれ杏奈。 ていうか、この会話も久しぶりだな。」


 話題を変えるため俺がそう言うと、


 「本当ね、今までどこにいたの?」


 真面目顔になって今までのことを聞いてきた。


 「まあ、それは後で話すわ。」


 俺がそう言うと、


 「分かったわ。 なら一つ聞いておいていいかしら?」


 そう質問してきたので「何だ?」と言うと、


 「昌子が時間稼ぎをしていたのは龍が来るのを待っていからなのね?」


 「ん、そうだよ。 さすがに昌子じゃ厳しいと思ったからな。」


 そう答えると、


 「なるほど、納得がいきました。」


 その答えに満足し、始めてもいいか?と確認を取る。


 「そっか、ならもう始めてもいいよな?」


 「ええ、それじゃあ私から行きますよ。 覚悟しなさいトラブルメーカー。」


 「抜かせ、腹黒おっとり」


 「ルージュ【鬼火】」


 返事は攻撃で返ってきた。

 そのことに思わず笑いがこぼれてしまう。


 (戦いの最中に言葉はいらないってか。)


 そう内心で考えつつ、攻撃を避ける。


 「フウ【打撃風】 ロック【ストーンショット】」


 「【ハンドレットアロー】」


 物理攻撃の風と岩の塊の攻撃を物量で押し返し、反撃する。


 「ルージュ【炎壁】 フウ【追い風】」


 杏奈が残りの矢の攻撃を風で強化した炎の壁を作りだし、止めようとしているが、


 「【水砲】」


 水の玉を生みだし、炎の壁にぶつけ炎を消す。


 「くっ! ロック!」


 壁が消え、当たるかと思ったが地面から現れた岩の精霊に止められる。


 「まだまだいくよ。 番えて、」


 弓に矢を合わせ、集中する。

 その俺の様子を見た杏奈が慌てて防御態勢にはいる。


 「ロック【岩壁・局所集中】 ルージュ【炎壁・局所集中】 フウ【ウインドカーテン】!」


 そして、


 「【貫矢】」


 俺の放った一本の矢が風の壁を破り、火の壁を吹き飛ばし、岩の壁を砕く。

 が、岩の精霊に阻まれ杏奈には届かなかった。


 「やるね杏奈。」


 「どこがかしらね、私じゃ全然歯がたたないわ。」


 杏奈が肩をすくめながらそう言ってくるが、俺は疑問を感じていた。


 (明らかに弱すぎる。)


 いくら何でもここまで差があるはずない。

 それにこの程度なら昌子でも勝てる。


 そこである可能性にたどり着いた。


 (こりゃあなんか隠してんな。)


 そう考え、杏奈の周囲を注意深く観察してみることにした。

 すると、俺の攻撃や杏奈の攻撃に使われていた神聖力が杏奈に集まっていることに気づいた。


 「なあ、杏奈。」


 「あら、どうしたのかしら?」


 「何やろうとしてんだ?」


 ストレートにそう聞くと、


 「あらあら、どうしたの? 私は何もやろうとしてないわよ?」


 「じゃあ何でお前に周りの神聖力が集まってんだよ。」


 その言葉を聞いた杏奈の様子が一瞬変わった。

 それを見て予感が確信に変わった。


 (やばいかも・・・)


 「わりーが嫌な予感するんで速攻で倒させてもらうぞ!」


 そう言いつつ攻撃を仕掛けようとすると、


 「皆戻って。」


 杏奈が召喚していた全ての精霊を元に戻した。


 (何のつもりだ?)


 俺がその行動に疑問を感じていると、


 「光臨せよ・・・」


 杏奈の唱えようとしている言葉を聞いて体が警鐘を鳴らした。


 (やっ、やばい!! 今の俺じゃ“神族”には勝てない、止めねえと!!)


 慌てて行動を再開するが遅かった。


 契約者たる我が願う

 汝その名を示し我に力を貸したまえ

 汝その身を現し我が敵を打ち払い賜え

 顕現せよ戦女神


 「お願い、アテナ」


 その言葉が終わった途端、辺りにまばゆい光が溢れ杏奈を中心に突風が発生した。

 俺は飛ばされないようこらえがら、


 (し、しまった油断した!!)


 と、内心で後悔していたが遅かった。

 光が消え、風が止むと杏奈の隣に一人の女性がいた。

 神々しさを感じる顔立ちに長い緑髪、右手には大剣、左手には盾を持っている。

 そして名乗った。


 「マスター、戦女神アテナ参りました。」


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