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英雄はもう一度世界を救う  作者: カンゴリン
第一章 転校生は驚きの人物!?
12/19

英雄大集結2

 二日に一話頑張ろうと思います。

 その頃の英雄達はーーー


 「「「「蜃気楼、解除!」」」」


 その言葉と共に英雄達の姿が変わっていく。 優真は春樹に、春樹は優真に、翔大は昌子に、昌子は翔大にその姿を変えていった。


 ~優真サイド~


 「え、春樹が優真になった! どういうことだ!?」


 目の前で和也がなにやら喚いてるが知ったことじゃない。

 俺はただぶん殴るだけだ。


 「歯ぁくいしばれ和也ー!」


 俺はそう言いながら強化した足で地面を爆砕しながら突っ込む。

 和也の目の前に一瞬で移動し、即座に強化していた手でそのまま殴る。

 和也の奴は驚きがまだ抜けきっていなかったのかまともに食らい城の壁を壊しながら吹っ飛んでいく。

 俺は追撃を仕掛けるために味方に指揮を任せる。


 和也が吹っ飛んだであろう位置に移動し、土煙が晴れるのを待つ。

 すると、土煙の中から鞭が飛び出してきた。


 「おっと!」


 驚きながらも鞭を掴み引っ張りあげる。

 もう少し抵抗があるかと思ったが案外簡単に引っ張りあげられた。


 「どうした和也ずいぶん弱ってんな。」


 そう話しかけるが返事がない。

 

 (意識が飛んでんのか? まあ、結構いいの入ったから仕方ないか。)


 そう考えて、呆気なかったがとどめを刺すことにした。

 そして、近くに寄りとどめを刺そうと手を強化したとき、


 目の前から殺気を感じた。


 俺は慌ててその場から飛び退く。

 すると、先ほどまで俺の首があった場所を光線が通り過ぎた。


 ……冷や汗が出てきた。


 こりゃあ完全にキレてる。

 さっさと終わらせないと作戦に支障が出るな。 そう思い、俺は今の状態のとっておきを使うことにした。


 (俺の一撃をまともに食らったせいで禄に動けない和也なら当たる!)


 「和也! もう時間ねえから一気に片つけさせてもらうぞ!」


 そう言いつつ俺はかなり後ろに下がる。

 妨害されないために地面に拳を振り下ろし土煙を上げ、意識を目と足と手に集中させる。


 (使うのは目と足と手だけ、他はいい。)


 完全に手と目と足以外の感覚が消えた。

 強化するだけでなく、感覚を数カ所だけに集中させる事でさっきの一撃よりも破壊力のある攻撃ができるようになる。

 視界の先には回復に努めている和也。


 (行ける!!)


 その確信して、矢のように真っ直ぐ突進する。

 こちらに気づいた和也が光線を放ってくるが片足を犠牲にして相殺し、接近する。

 和也は更に攻撃を放とうとしてくるが身をひねった直後に口を抑えてうずくまる。

 

 その瞬間、勝敗は決した。


 俺の拳が和也の腹を貫き、和也は光となって消える。


 「市木和也 戦死」


 その放送を聞いた俺は即座に相手の城へと向かう。


 ーーー空を叩きのめすために


 「覚悟しとけや空ー!!」


 そう意気込みながら、俺は城に向かう。


 ~春樹サイド~


 驚いてる隙をついて電気の玉を作り、放つ。


 「お、どうなってんだ? 優真が春樹に変わっちまったぞ!」


 驚きながらも回避し、攻撃を仕掛けてくる辺りさすが戦闘バカと言わざるをえない。


 「やるね、不意をついて一気に決めるつもりだったんだけ、ど!」


 電気の斧を形成しそれを拓海に叩きつける。 が、大型の銃器に防がれてしまう。


 「甘えよ。 五倍!!」


 その言葉を聞いた瞬間、自分の体が重くなる。


 山口拓海、能力は『重力操作』。

 本人が消費する神聖力と体力に応じて重さ、範囲などを調整することができる。

 優真とは違い、ほぼノータイム範囲外まで加速することができる自分が来たのだが…


 (しまった! 決着を急ぎすぎた!)


 と、後悔するがもう後の祭り。


 (使うしかないか)


 そう考えていると、


 「どうしたぁ春樹! もう終わりかぁ!?」


 その言葉と共に弾丸が飛んでくる。


 「くっ! 【電爆】!」


 体が重く、動けなかったのでとっさに目の前で放電を起こし防御する。


 「やるなぁ! だが、まだまだ行くぜ。 【バレット】!」


 拓海は僕に攻撃を防がれた瞬間、即座に心器をショットガンに替えて攻撃してくる。 

 数発は防いだが、ほとんどをまともに食らってしまい地面に落下する。


 「ほら、おまけだぜ!【ボムランチャー】」


 反撃すらさせてもらえずに更にダメージを負ってしまう。


 (まずい、このままじゃ本当に負ける!)


 龍にこの場を任された僕が負けると言うことは、他の皆にも負担がいくかもしれない。


 その可能性がある以上僕に、


 「迷っている暇はないね。」


 そう決断し、


 「第二封印解放」


 封印、それは“魔族”を滅ぼした後に龍が全員にかけた強くなるための枷。


  これは力を制限し、制限した状態で封印する前の実力まで自力で到達するという目的がある。


 龍、空、翔大、優真、和也、僕、冷花には四つ。

 他の皆には二つの封印が掛けられている。

 

 何故、最初の七人は四つも掛けられているかというと単純に強すぎるからだ。

 別に自意識過剰というわけではない、七人の内誰か一人が本気で戦えば七人以外の他の皆は数十分も持たないだろう。

 だから、暴走の危険性も考慮して龍は四つも掛けた。


 この封印、解除するには特殊な鍵が必要でいつでもはずせるというわけではない。

 鍵を一つ獲得するにはちゃんとした条件がある。


 まず一つ目の鍵は、自分が最も信頼している相手が持っており、僕も少し前に龍に会って一つ目を貰った。


 次に二つ目の鍵は、自分がある程度の強さに達すれば自分の目の前に現れてくる。


 ここまでは全員一緒だ。


 だが、ここからが難しい。


 龍が言うには三つ目は自分が心の奥底から必要だと感じたときに現れるという。


 なので、ピンチになって力が欲しいと願っても戻るとは限らないと言う。


 最後の鍵に至っては一人一人の条件が違うということしか分かっていない。

 そんな厄介な封印を強制的に解こうと考えたアホもいたみたいだが、結局はずれなかった。


 つい最近二番目の鍵を手に入れた僕はこの鍵をいつ使うか悩んでいた。


 何故悩んでいたかというと、封印は一度解いてしまえば掛け直すには龍が全ての封印を解く必要がある。

 それがいつになるかも分からない以上、もし封印を解いてしまった後に解かなければよかったと後悔するような事になってからでは遅いからだ。


 だが、もう悩む必要はなくなった。

 過去に何度も助けて貰っている龍に任された仕事を達成するために必要になった場合はためらいなく使うと始まる前に決めていたのだ。


 封印を解いた瞬間、力が漲ってくると共に懐かしい感覚がした。

 思い浮かべるのは自分の心器、封印されていたのでずっと使えなかったのだ。


 すると、手元に一つの斧が現れる。

 形は両刃斧で、サイズはそこまで大きくなくせいぜい剣程度だ。

 だが、これは自分の心器であることに変わりはない。

 持ってみるとやはりしっくりくる。


 (うん、問題ないね。)


 感覚を取り戻すために軽く振るう。

 ただそれだけで土煙が晴れた。

 上空には驚いている拓海、ここまでは想定していなかったのだろう。


 「何だよ、二つ目持ってたのかよ春樹。」


 「ああ、ここまでやった以上はすぐに終わらさせてもらうよ、拓海。」


 「なめんな!! 【重力玉】!」


 拓海の周囲に黒い玉が形成される。


 「全弾発射!」


 その言葉を合図に黒い玉がこちらに飛んでくるが、


 「ずいぶん弾数が少ないじゃないか、こんなの当たるわけがないだろ。」


 楽々と避けつつ接近する。 斧の間合いにきたところで思いっきり振り下ろす。

 拓海は心器で止めようとするが、数秒も持たずに霧散した。


 「五ばーーー」


 「ほいっと!」


 最後まで言わせずに斧を振り上げて腹から肩にかけて深い切り傷を残す。


 「ぐっ!」


 痛みに拓海が呻くが攻撃をやめはしない。


 「変化する心器と固定の心器で打ち合ったら固定の方が勝つに決まってるじゃない、か!!」


 斧の腹の部分で思いっきり殴りつけ吹き飛ばす。


 「があああー!!」


 そのまま飛んでいく拓海にとどめを刺す。


 「僕の勝ちだよ拓海、【電爆】」


 飛んでいた拓海が放電し、動かなくなる。


 やがて、


 「山口拓海 戦死」


 その放送が鳴った。

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